「猛暑でも、生活習慣を少し変えるだけで快眠体質になり、朝まで目を覚まさずに良質な睡眠をとることは可能です」
そう話すのは、『あきらめていた「体質」が極上の体に変わる』(ダイヤモンド社)の著者で、睡眠改善インストラクターの小林麻利子さん。そこで、小林さんに浴室での快眠体質になるための改善法をうかがった。
■40度の湯船に15分つかって眠る1時間前に出る
「暑い夏は、冷房の効いている部屋にいる時間が長く、シャワーですませることも多いので、体の深部が温まりにくい。そうすると血管の収縮や拡張がスムーズに行われず、体温調整がうまくできなくなります。それが不眠の一因にもなるのです」(小林さん・以下同)
そこで、基本になるのがお風呂の入り方だ。
「体温にも表面体温と、体の奥の深部体温の2種類あって、人は、深部体温が下がるときに眠気を感じます。ですから、湯船につかって体の深部体温を上げて、眠る約1時間前にお風呂から出ると、しっかりと体温が下がるため心地よい眠気が訪れます」
深部体温を上げるには、湯温と、つかる時間も重要だ。
「40度のぬるめのお湯に15分間つかるのがベスト。お湯が熱すぎると15分間つかれませんし、ぬるすぎても深部体温は上がらないので追い炊きなどで40度を保つようにしましょう」
今年のような猛暑だと、お風呂にゆっくりつかるのは体力的にしんどい人も多いだろう。しかし、小林さんはシャワーでも快眠体質になれる方法があると言う。
■足湯をしながらシャワー
「両足首まで入る桶に湯を入れて、足湯をしながらシャワーを浴びましょう。ポイントは、気持ちいいと感じる範囲で、できるだけ足湯の温度を高くすること。体の中で、いちばん放熱しやすいのは足先です。足を温めてから放熱を促せば深部体温が下がりやすくなり、就寝時間までに心地いい眠気を感じることができるでしょう。また、首の付け根を温めるとストレスホルモンのコルチゾールが減ったというデータも」
睡眠の質がよくなれば、夏バテしないだけでなく、健康寿命もグンと延びる、と小林さん。さっそく、今日から“快眠ケア” を取り入れてみよう。