「コロナ禍でいちばん気になる免疫力をアップさせるには、まず腸を整えること。腸を整えれば病原菌やウイルスに対する抵抗力が増し、感染症などのさまざまな病気の予防につながります」
そう教えてくれたのは、“発酵のまち”と呼ばれる新潟県上越市在住の管理栄養士、野崎ゆみこ先生。3人の娘の育児と家事、クリニックの仕事をこなす多忙な毎日でも健康な体をキープできているのは、こうじパワーのおかげだと語る。
「腸内環境を整えるには、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌を増やすことが大切です。こうじには、この善玉菌を増やす働きがあり、特に40代以降は悪玉菌が増える傾向にあるので、意識して取るようにしましょう」(野崎先生・以下同)
いつも飲んでいる水をこうじ水に変えるだけで、腸を整え、体質改善に効果を発揮するという。そんなこうじ水の作り方は次のとおり。
【こうじ水の作り方】
(1)水500mlにこうじ50gを入れる。
(2)一晩置いて完成!
「容器に乾燥米こうじ(板状の場合はほぐす)と水500mlを入れて一晩置くだけで、ほんのり甘いこうじ水が完成します。発酵中はプクプクとガスが発生するので、フタは緩めに閉めるか、ラップをふんわりとかけて寝かせます。7〜8時間置くと、こうじのエキスが抽出されて、きれいな乳白色に変わり、ちょうど飲みごろになります」
ほかにもこんなこうじ水が。
【紅茶こうじ水】紅茶のフラボノイドが抗酸化に
〈材料〉約500ml分
・こうじ…50g
・紅茶(ティーバッグ)…1袋
・水…500ml
〈作り方〉
(1)こうじをだしパックに詰める。
(2)容器に(1)、ティーバッグ、水を入れ、冷蔵庫で一晩置く。
【フルーツこうじ水】おすすめは柑橘系やベリー系
〈材料〉約500ml分
・こうじ…50g
・好みのフルーツ(皮をむく。キウイ、オレンジなど)…好みの量
・水…500ml
〈作り方〉
(1)こうじをだしパックに詰める。
(2)容器に(1)、好みのフルーツ、水を入れ、冷蔵庫で一晩置く。
「便秘がちだった私の娘も、2週間飲んで、排便が1日2回もあるほどに。健康でいるためには、長く続けられる食習慣が大切です。高価なサプリメントやキツい運動などで挫折してしまっては意味がありません。でも、こうじ水なら、めんどうな手間が省け、簡単につくれて飲むだけなので、どなたでも気軽に続けられます。腸内環境を整えると美肌効果はもちろん、デトックスやアンチエイジング、ダイエットなどたくさんのうれしい効果があります。すべては美腸につながっているからです」
また、こうじ水はこんな使い方も!
【化粧水として】
こうじ水をスプレーボトルに入れて手軽に保湿&美白ケア。こうじ水は発酵が進むので、冷蔵庫で保管し、5日以内に使い切る。
「3大保湿成分であるセラミド、ヒアルロン酸、コラーゲン。こうじ水には、このセラミドのもととなる成分や、ヒアルロン酸、コラーゲンの合成を促す成分が含まれます。また、美白効果をもたらすコウジ酸も含まれています」
【入浴剤として】
こうじかすは、三角コーナー用の伸縮するタイプの水切り袋などに入れ、中身が出ないように袋の口を結ぶ。袋が破れないよう、もみ込むときはやさしく行う。
「こうじかすを袋に入れて湯船のなかでもみ込むと、こうじの成分が染み出し、そのお湯につかるだけで全身がスベスベに。やさしく袋を肌に当てると、こうじのソフトなピーリング効果で肌がつるつるになります」
コロナ時代を乗り切る救世主“こうじ水”で免疫力UPを!
「女性自身」2021年3月9日号 掲載