■片頭痛
〈特徴〉
・痛みに個人差が大きく、女性に多い(男性1:女性4)
・動くと痛く、安静にしていると楽
・前兆は頭の両側に出て、予兆は多岐にわたる
・診察や採血、MRIなどでは診断できない
・遺伝性が強い
・薬を飲まないと痛みが4時間~3日間続く
〈なりやすい人〉
・ストレスがある人、逆にストレスから解放された人
・寝すぎや寝不足の人
・人混みや騒音、まぶしい光、強い臭いに過敏な人
・気候、気圧の変化に過敏な人
・月経周期に伴う女性ホルモンの変動に過敏な人
・両親も頭痛持ちな人(遺伝性)
・ピルを使用している人
「片頭痛は女性に多く、おじぎなどのように、体を少し動かすだけでも痛むのが特徴です」
痛みには個人差が大きく、頭の片側が痛む人が6割で、残り4割の人は両側が痛む。ズキズキ波打つ痛みが6割で、4割は頭が重いそう。また、片頭痛持ちの8割は、緊張型頭痛も起こるという。
「片頭痛は、痛む5分~1時間前に前兆が現れることがあります」
代表的な前兆は、視界にギザギザした光のようなものが見えたり、それが広がって視界が欠けたりする「閃輝暗点(せんきあんてん)」だ。チクチクする感覚が広がる人もいる。
また、痛みの数時間~2日前に首筋や肩が張る、だるさや眠気を覚えるなど予兆のある人も。
「片頭痛を引き起こすのは、過度なストレスやストレスからの解放、寝すぎや寝不足、騒音、光、臭いなどさまざまです」
これらの誘因が自律神経や三叉神経を興奮させるが、通常は幸せホルモンといわれる「セロトニン」が興奮を抑えてくれる。だが、許容量を超えるとセロトニンの制御が利かず、脳の血管が拡張して片頭痛が起きるのだ。
「片頭痛が起きやすい状況を知り、できるだけ避けましょう。痛むときは、のど仏横の頸動脈を冷やし、血管を収縮させるのも一手です」
注意したいのは、深刻な病気の初期症状が頭痛として現れること。
「くも膜下出血や脳腫瘍、慢性硬膜下血腫、髄膜炎などによって、頭痛が起きることがあります。これらはそのまま放置すると危険です。いつもと違う痛み、がまんできない痛みを感じたときは、すぐに病院で診察を受けてください」