■腎臓が悪い人は顔が土色に
また、あわせて顔全体の様子も注意深く見てみると病気のサインが現れていることも。
「顔が左右非対称の場合は、脳の病気かもしれません。すぐに専門医を受診してください」
片方のまぶたが閉じない、片方の口角が下がるなど顔のゆがみは危険なサインだ。脳神経は左右に分かれ分布しているが、病変は左右のどちらかで起こるため、片側にだけ症状が現れるのだそう。
「顔が腫れぼったい人は、甲状腺機能低下症を疑ってみましょう。体温が低下し新陳代謝が滞り、だるくてやる気が出なくなるため、うつ病と間違われることも」
さらに、顔色に重要なサインを見つけることも多いという。
「腎臓が悪い人は顔色が黒ずんだ土色ですし、肝臓病では顔色が黄色くなります。また、赤ら顔の人は『血色がよい』と思われがちですが、漢方医学では血液の流れが悪い『瘀血(おけつ)』ととらえます。そのうち歯茎が茶色になって、脳梗塞や心筋梗塞、がんになる危険性もあるので注意が必要です」
■顔つきや顔色でわかる病気
【 顔が左右非対称……「脳の病気」】
脳の神経は左右12対で構成される。脳の病気(脳出血や脳梗塞、脳腫瘍など)は、左右どちらかで起きるため、顔が左右非対称になる。
【 顔が腫れぼったい……甲状腺機能低下症】
新陳代謝をよくする甲状腺ホルモンの分泌が不足する病気。新陳代謝が低下するので、尿や汗の排せつが滞ってむくみやすく、顔が腫れぼったくなる。
【 顔色が……いずれの場合も気にかかったら受診を!】
〈赤ら顔〉脳卒中や心筋梗塞、がんなどにつながる危険性も。
〈黒ずみ〉腎臓病の可能性がある。
〈黄み〉肝臓病の可能性がある。
鏡で顔をチェックし、病気のサインを見逃さずに早期発見・早期治療で健康を維持しよう。