【2】脇つかみ(左右20秒ずつ)
あおむけになり、リラックス。大きな胸の筋肉である大胸筋の縁を片方の手でつかみながら、もう一方の腕のひじを真っすぐに伸ばしたまま、バンザイをするように上下に動かす。
「肩こり解消などの効果が期待できるのが、脇のリンパ、腋窩リンパ節をほぐすマッサージです。これも、力を入れる必要はありません。肩に痛みがある人は、無理のない範囲で腕を動かしてください。力を抜いて、リラックスして行うことが肝要です」
【3】そけい部さすり(左右同時に20秒)
あおむけの状態で立てた膝を開き、手刀で往年のギャグ「コマネチ!」の要領で左右のそけい部をさする。
「股関節まわりをほぐすことも重要です。とくにそけい部にはたくさんのリンパが流れています。また、太い動脈も走っています。そけい部を刺激しコリをほぐすことで、代謝が上がることも期待できます」
強さに関しては、イタ気持ちいい力で。
「膝を伸ばしたままだと、股関節はなかなか緩んでくれませんから、膝は曲げた状態で行うこと。そのうえで、左右のそけい部を手刀で優しくさすります。『コマネチ!』って言いながらでもいいですよ(笑)」
【4】膝裏トントン(左右20秒ずつ)
あおむけで両膝を立て、足を組むように片方の膝裏をもう片方の膝の上にのせる。のせた足を上下に曲げ伸ばしする。
「そけい部の流れが改善したら、さらに膝裏をほぐします。膝窩リンパ節をやわらげ流してあげることで、足のむくみを解消します。膝裏のリンパを、足の自重と、もう片方の膝を使ってトントントンとリズミカルに圧迫、解放を繰り返しましょう」
■心地よい強さと正しい呼吸でさらに効果アップ
すべてのマッサージで重要なのは「リラックスして行うこと」と木下さん。
「余計な力を入れないことです。さするときも、イタ気持ちいいぐらいの力加減で。強い痛みを与えることは逆効果です。呼吸も大事。深くて正しい呼吸をすることでも、リンパの循環はよくなります。胸が大きく開き、胸腔が陰圧になることで、リンパが吸い上げられるのです」
4種類、全部やっても3分以内。あなたも、このお手軽なリンパ流しマッサージで、老廃物をドバドバ排出、体の不調を改善しよう。
【PROFILE】
木下智博
整体師で、YouTubeチャンネル「ストレッチ整体師とも先生」は23万人超の登録者数。近著に『「バナナ腰」を治せば、体の不調が消える!』がある