カロリー0の人工甘味料が危ない!糖尿病や重大疾患を招く可能性をWHO指摘
画像を見る 人工甘味料で健康被害の可能性が(写真:アフロ)

 

日本に住む女性の約8割が「自分の体形を気にする」、男女合わせて約6割がダイエット経験者という調査もある(’20年・マイボイスコム)。商品棚に、カロリーゼロと通常カロリーの炭酸飲料が並んでいたら、カロリーゼロを選ぶという人も多いだろう。

 

「人工甘味料については以前から注意を促す調査研究も多く、WHOの勧告はもっともだと思います」

 

そう話すのは『糖尿病専門医だから知っているアルツハイマー病にならない習慣』(フォレスト出版)の著者でAGE牧田クリニック院長の牧田善二先生だ。

 

牧田先生によると、糖質をたくさん取っていると、脳が甘いものが欲しくてたまらない“糖質中毒”になるのだそう。そうなると、ご飯を食べずにスイーツなど甘いものを大量に摂取し空腹を満たすような食生活に陥る人も。

 

泰江先生も脳の働きを指摘する。

 

「舌が甘さを認識すると、脳内報酬系と呼ばれる部分が刺激され、ドーパミンが出て、人は快感を覚えます。だから甘いものや糖質は、もっともっと食べたくなる依存性があるのですが、人工甘味料などでも同じことが起こります」(泰江先生)

 

つまり、カロリーゼロなのに人工甘味料などの長期使用で太ってしまうメカニズムは、まず脳が甘いものを欲する糖質中毒を起こし、そうなると歯止めが利かなくなってカロリーを気にせず甘いものを食べ続けてしまうというものだと考えられる。

 

さらにWHOの勧告は続く。

 

長年人工甘味料などを使い続けていると、健康被害を引き起こす危険性があるという。特に、糖尿病発症のリスクは20〜30%、脳卒中のリスクは19%、心血管疾患全体のリスクは32%上昇する。

 

なんとも恐ろしい警告だが、類似した研究が金沢医科大学にあった。

 

同大学の櫻井勝先生は糖尿病でない35〜55歳の約2000人について、ダイエット飲料の習慣的な摂取量と糖尿病発症との関連を追跡調査。7年後のデータでは、ダイエット飲料を週に1杯(237ミリリットル)以上飲む人は、飲まない人と比べて糖尿病発症リスクが1.7倍高かったという(’17年発表)。

 

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