【寝たきりの原因】筋肉やせをセルフチェック「ふくらはぎ輪っかテスト」
画像を見る ふくらはぎのいちばん太いところを両手で囲む

 

■65歳以上の人の15%が筋肉やせに該当するという

 

そこでぜひ紹介したいのが、「ふくらはぎ輪っかテスト」で「筋肉やせ度」をチェックすることだ。

 

「やせたほうが健康によい、と信じている人が多いですが、年をとってからやせるのは危険です。高齢者がやせる=筋力低下だからです。筋肉が減ると、歩いたり立ち上がったりする日常生活の動作が難しくなり転倒しやすくもなります。65歳くらい以上の方の15%が筋肉やせに該当すると考えられているのです。ですから、セルフケアとしても輪っかテストで自分の筋肉量を知っておいてほしいですね」

 

輪っかテストは誰にでもできる方法だ。

 

その【診断】は、

 

(1)指先どうしがつかず、ふくらはぎを囲めない→「筋肉やせ」の可能性はほぼなし
(2)ちょうど囲める→「筋肉やせ」リスクは(1)の2.4倍高い
(3)隙間ができてしまう→「筋肉やせ」リスクは(1)の6.6倍高い

 

では、このリスクのある人たちはどう回避すればよいのだろうか。

 

「ちゃんとした食事と運動が不可欠ですね。筋肉のためには、タンパク質をしっかりとる必要があります。たとえば体重50kgの人は1日50gのタンパク質が必要。55kgなら55gですね」

 

タンパク質を多く含む食品としては、鶏肉(むね)100gで24.4g、豚肉(もも)100gで22.1g、牛肉(もも)100gで20.7gという具合なので、意外と多くの量が必要だ。なお、かまぼこは100gで18.0g、卵が100gで12.3gである。

 

「筋肉やせにならないためには、食事だけでなく運動も大事です。1日30分のウオーキングを日課にしてみてください。買い物に行くついででも、最寄りの駅から1駅歩くのでもいいでしょう。また、スクワットなどを試すのもいいですね」

 

1週間、寝たきり状態になると15%の筋力が低下、3~5週間では50%の筋力が落ちるといわれる。特に高齢者は運動を2週間しないと、筋肉の4分の1を失うというコペンハーゲン大学の研究もある。

 

「実は私は以前、どこへ行くのも車であまり歩かなかった。しかし、数年前に糖尿病と診断されたことで、歩くことを始めました。するとどの薬を使っても効かなかった血糖値が半分まで下がったのです。これには私自身が驚きました」

 

タンパク質をとり、未来を健やかな生活にしよう。

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