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《(元カレと)話していると、あのころを思い出して楽しい気分に。昔の自分を知っている人がいるというだけで、なんでこんなに心強いんだろう》(100人アンケートより)

 

“昔のオトコ”を心の支えにする40代以上の女性が増えている−−。そんな話を耳にした本誌では、40〜50代の読者100人にアンケート調査を実施。リアルな声を探ってみたところ……。

 

『元カレ、元夫、元同級生などで、今も仲よくしている男性はいますか?』という質問に、なんと半数以上の52人が「いる」と回答。しかも、そのうち22人が、仲よくしているという“昔のオトコ”は、元カレであることが判明した!

 

運命の赤い糸で結ばれなかったり、一度は切れてしまったりしたが、もともと引かれ合った仲。年を重ね、いろんな恋をしたうえで、今、“昔のオトコ”を心のよりどころにしている−−。そんなover40が増えていることは間違いないようだ。

 

「人生で輝いていた時代に戻りたい−−。これは、誰もが抱いている願望です。上手に付き合えば“昔のオトコ”は、それをかなえてくれるかもしれません」

 

そう語るのは、精神科医で立教大学教授の香山リカさん。

 

「人間は、何歳になっても現実とファンタジーの両方を持っていたいものです。その両者のほどよいバランスが、“心の健康”につながります。とりわけ女性は、いくつになっても“オンナ”として見られていたいもの。しかし、現実では、子どもを守る“母”であったり、夫を支える“妻”であったりの存在だけになってしまい、不満を抱えている人は多いのです。かつて、満たされないファンタジーの部分は、小説やドラマなどフィクションの世界で補うしかありませんでした。ところが最近、SNSの普及で“再会”が容易になったことにより、“昔のオトコ”が心の隙間を満たしてくれる存在として、台頭してきているのでしょう」

 

とはいえ、過去を美化しすぎると、危険なワナが待ち受けている。

 

「元カレとの間には、別れた理由があり、相いれなかった部分があるはず。でも、それは時間とともに風化してしまい、いいところだけしかクローズアップされないもの。若いころのモードで、『元カレだけが、輝いていた“過去の自分”を取り戻してくれる』なんて勘違いしてしまうのはとても危険です。また“昔のオトコ”が真の理解者だと思い込み、『今の夫やパートナーはわかってくれない』と考えてしまうと、現実生活が色あせて見えてしまいます」

 

“昔のオトコ”と不倫に発展し、たいした不満もなかったはずの夫との関係が破綻……そんなケースも少なくない。そこでover40のための、昔のオトコとの“上手な付き合い方”を香山さんに提案してもらった。

 

「趣味や懐かしい思い出を語り合うだけなど限定した交際にとどめておくことです。決して現実とファンタジーの世界を比較してはいけません。輝いていた“過去の自分”と“今の自分”を比べることも不毛です。“昔のオトコ”とは、今の自分を高めるために、おいしいところだけをチョイスするくらいの関係がベスト。“過去の自分”を、今の自信に変えられる−−。それが大人の女性が“昔のオトコ”をうまく活用する秘訣です」

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