「急に暑さが戻ってきたりと天候も落ち着きませんが、体育の日(※今年は10月9日)ごろまでには、夏じまいは済ませてしまいたいですね。週末などにまとめてやるのは大変ですから、空き時間に少しずつ進めておくのがベターです」
そう語るのは、All About「家事・掃除・子育てガイド」の藤原千秋さん。もっとも、苦労して夏物の衣類やアイテムをしまい込んでも、翌年になったら臭いがついていたり、シミになっていたりして、泣く泣く処分……、という経験をした人も少なくないはず。
「洗濯があまり好きではない方もいますが、シャツが白さを取り戻したりと、結果がすぐ出ますので、本当はすごく楽しい家事なんですよ。夏物衣類なども、ひと手間をかけてきちんと洗ってから保管しておけば、翌年も気持ちよく着ることができます」
そこで藤原さんに、白ワイシャツ&ブラウス、白Tシャツ&ニット、帽子、日傘といった4大夏アイテムの汚れ攻略ポイントを教えてもらった。
■白ワイシャツ&ブラウス
(1)目立つ首の汚れには、食器用洗剤を直接かけ、手でもみこみ、汚れを浮き上がらせる。
(2)洗濯機で通常どおりに洗う。
(3)陰干しをして、収納。
■白Tシャツ&ニット
(1)洗濯しても気になるシミや臭いがあるときは、大きめの鍋とトング(菜箸でも可)を用意。
(2)鍋に粉せっけんなど粉末洗剤、酵素系洗剤と水を入れ、10〜15分煮ると真っ白に。
(3)洗剤成分が落ちるまで、水ですすぐ。
(4)陰干しをして、収納。
■帽子
【水洗いできないもの】
(1)汗や皮脂汚れのついた内側の部分に、少量の食器用洗剤やクレンジングフォームをつける。
(2)頑固な汚れは、歯ブラシなどで浮き上がらせる。
(3)泡や浮き上がった汚れを、ぬれた布などで拭き取る。
(4)陰干し後、型崩れしないように、ざるにかぶせて収納。
【水洗いできるもの】
(1)型崩れしないように、ざるにかぶせる。
(2)食器用洗剤やクレンジングフォームなどをかけ、手でやさしくなじませ、水で洗い流す。
(3)除菌・消臭スプレーをかけ、ざるにかぶせたまま陰干しに。
(4)乾いたら、そのまま収納。
■日傘
(1)食器用洗剤を薄めて、スポンジにつける。
(2)泡立てて、雨粒の流れる方向に向けて洗う。
(3)同様に雨粒の流れる方向へ、泡や汚れを水で洗い流す。
(4)陰干しをして、収納。
最近、藤原さんが注目しているのは食器用洗剤やクレンジングフォーム、除菌・消臭スプレーといった、洗濯用洗剤以外のグッズの活用だという。とくに食器の油汚れを落とす洗剤は、ブラウスの襟汚れやワキ汗、帽子の内側の皮脂汚れといったイヤな黄ばみジミをキレイに落としてくれるので、重宝するのだ。
「原液をシミの部分につけると、驚くほど黄ばみが抜けるんですよ。ただ素材によっては生地が傷んだりすることもあるので、不安なときは、目立たない場所のシミで試してからにしましょう。とくに麻やシルクなどは生地が変質しやすいので、デリケート衣類用の中性洗剤が無難ですね。やさしく押し洗いしたり、両手で生地を振るようにする、振り洗いで縮まないようにしましょう」
どうしても失敗したくない“お気に入りの一着”については、こうアドバイスを。
「ドライクリーニングに出してもいいと思いますが、衣類は傷まないものの、特有の臭いが気になったり、思ったよりシミが落ちていないということもありますよね。それに汗に含まれる塩分は繊維の奥に紛れ込んでしまい、時間が立つと黄色く浮き上がってくるので、要注意なんです。そこでクリーニング店では、『アクアドライ洗浄をかけて』と依頼してみてください。しっかりと繊維の奥の塩分も落としてくれます」