今、灯台にハマる女性「灯台女子」がひそかに増えている。そして来年は日本の「灯台150周年」となるアニバーサリーイヤー。この夏こそハマるべき、灯台の魅力とは?灯台が好きすぎて世界を巡り、自費で灯台PRのフリーペーパーを発行、そして『灯台はそそる』(光文社新書)を上梓した著者・不動まゆうさんに熱く語ってもらった。
【1】登って見学できる!イベントも目白押し!
灯台は明治期に建築が始まりました。今では築100年以上となる灯台もたくさんあり、知られざる文化的かつ歴史的建造物なのです。
実は、日本には登って中を見学できる灯台が15基あります。全国の海上保安部では「一般公開イベント」が企画されており、特別に内部を体験したり、海上保安庁の制服を着て記念撮影も行えます。そして夜間公開をしていれば、点灯している様子を間近で味わうことができるのです。
ご家族で海の歴史を学ぶもよし、デートでロマンチックな雰囲気を演出するもよし、あるいは一人で想いを馳せるにもうってつけ。海へ行くなら、目的地に「灯台」も加えることをおすすめします。
【2】点灯している姿は絶対に惚れる!
男女問わず、仕事をしている人の姿に惚れてしまうことってありますよね。灯台が仕事をしているのは夜の海。そのため灯台が光っている姿を見たことがある人は少ないかもしれませんが、その姿はとっても美しいんです。
日本でいちばん遠くまで光を届けることのできる室戸埼灯台は、その射程が約49km先まで及びます。高さ3m弱の巨大なレンズが回転し、彗星の尾のような閃光を夜空に投げかけます。このレンズはフレネルレンズといい、今から200年ほど前にフランス人物理学者が発明した特別なレンズなのです。光を遠くまで効率よく届かせるために設計されたレンズは、プリズムのカッティングがまるで宝石のようです。
そして灯台は、光の周期がそれぞれ違います。白い光を15秒に1回閃光される灯台もあれば、赤い光と白い光を交互に点滅させる灯台もある。光の周期だけで、どこの灯台なのかを船上から判別できるんです。
星の並びを見て星座の名前が言えるのもカッコいいけれど、光の点滅をみて灯台の名前が言えるのもロマンがあって素敵じゃないですか?今年は稚内灯台や入道埼灯台の夜間公開も企画されています。ぜひこのチャンスをお見逃しなく!
【3】風景写真はSNSに最適!暑中見舞いにも使える!
灯台は人工的な建築物なのに海の景色をまったく邪魔しないどころか、さらに演出する存在。そのため風景写真はSNSなどに最適、暑中見舞いの際も使えます。撮影時は「灯台の塔を白く眩しげに写すのか」「あえて逆光にして涼しげにするのか」「夕暮れ時に点灯した姿を狙うのか」など、太陽の位置と時間を意識すると良いでしょう。
灯台は魅力がたくさんあるのに、そのことをまだまだ知られていない存在です。夏はマリンルックの服装とマッチするので、海水浴の途中にでもぜひ訪れたいところ。ただし熱中症や紫外線、虫除け対策を忘れずに!