主婦を”マッコリ漬け”にした”スゴ腕”仕掛人の正体
チャン・グンソクが優しく微笑むCMにハートを射抜かれ、ビールやワインからマッコリに転向する主婦が急増!? 3月から発売されている「ソウルマッコリ」は、年内35万ケースという当初の販売目標を2ヶ月でクリアし、目標を100万ケースへと上方修正した。
空前のマッコリヒットの“スゴ腕”仕掛け人である、サントリー・スピリッツ事業部の田上昇さん(34)はこう話す。
「2年ほど前から、マッコリが日本でも少しずつ注目されるようになり、気になっていたんですが、まだまだ男性っぽいお酒というイメージがありました。でも、実際には見た目よりもずっと爽やかで、酸味と甘みがあるおいしいお酒なんです」
田上さんがマッコリに興味を持っていたところへ、韓国のメーカーからの話が舞い込んできたという。しかし、韓国の味そのままでは日本人には受け入れられにくいと判断。市場調査の結果、もう少し甘みを強調するよう韓国側に申し入れたのだが……。
「韓国側にも自負があるようで、当初は変更の必要はないと突っぱねられました。通常、輸入するお酒の中身を変更することはあまりないんですよ」
そこで、何度も韓国に足を運び、彼らと酒席をともにして理解を深め、信頼関係を築き上げた。その努力が功を奏し、商品は完成。前出の評判として実を結んだ。
晩酌は夫婦でソウルマッコリの缶を並べるのが習慣だという田上さん。最後にこんな夢を語った。
「息の長い商品になってくれればと思います。2歳の娘がいるんですが、娘がお酒を飲める年齢になるまで愛され続けてほしいですね」