荻原博子 低金利時代に考えるべき「住宅ローン返済術」
「デフレで低金利のいまは、優先的に住宅ローンを繰上げ返済してしまうチャンスです。普通預金では0.02%程度の利子しかつきませんが、繰上げ返済だったら、100万円払うことで総返済額が100万円減る人もいるかもしれません。金利で考えると、下手な投資よりもメリットがあるんです」
そう語るのは、経済ジャーナリストの荻原博子さん。低金利時代のいま、ユニークな繰上げ返済サービスを行う金融機関も登場しているという。そこで荻原さんに、お得な『住宅ローン返済術』を教えてもらった。
三井住友信託銀行【自動返済サービス】
「1カ月の生活費を20万円などと決めておけば、毎月指定された日に20万円を超える口座の残高をすべて、繰上げ返済に回してくれます。手数料は無料。ただし、旧三井信託銀行の住宅ローンには適用されません」
みずほ銀行【返済額増額指定サービス】
「ローンを組んでいる機関内に最長5年間、月々の返済額を増やせる制度。たとえばお子さんの教育費がかかるまで、集中して住宅ローンを返済したいという方には便利ですね。20歳以下のお子さんがいる家庭は、手数料がタダです」
東京スター銀行【スターワン住宅ローン】
「これは、普通預金残高と同額の住宅ローン残高には金利が発生しません」
ただし、繰上げ返済サービスに引かれて『借り換え』してはいけない。なぜなら、いま借り換えて得な人はほとんどいないからだ。どうしても返済額を減らしたいなら、いまの住宅ローンを組んでいる金融機関で繰上げ返済することを荻原さんはすすめている。