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「毎日こまめに節約して、家計簿も細かくつけているのに、お金が全然貯まらない!」「将来が不安なので少しでも多く貯蓄したいけど、今の収入では生活するだけで精いっぱい……」などと、お金に対する悩みを抱える人は多い。

 

「毎月節約をしていますが、月に1万円しか貯められない。もう少し貯金できるようにしたい」

 

そう語るのは東京の郊外に住むA子さん(42)。夫(44)と、娘(高1)の3人暮らし。夫の手取りは25万円。これから娘の教育費がかかるとA子さんもパートで働いて月8万円の収入を得ているが、貯金は月1万円がやっと。

 

そこで、これまでに2万3,000件以上の家計の相談を受けてきた家計再生のプロ、家計再生コンサルタントでファイナンシャルプランナーの横山光昭さんに“家計の再生”を依頼したところ、なんと月に5万5,000円もの貯金が!

 

「すでに節約をしているのにお金が貯まらない、という方からの相談も増えています。まず、固定費から見直してみましょう。通信費は大手キャリアから格安SIMへの変更を勧めています。メールやSNSをやる程度であればこれで十分。ふだんはアプリの無料通話を使えば通話料はかかりませんし」(横山さん・以下同)

 

固定費で見直しの対象になりやすい「保険料」は、すでに割安な掛け捨てタイプに加入している人も多いが、標準生命表の改定で死亡保険などはさらに安くなるケースも。

 

そもそも、入院などをともなうような高額な医療費が上限を超えると、超えた分を払い戻してくれる「高額療養費制度」で、かなりの額がカバーできる。過剰な保険は文字どおり「無駄」になっている可能性を疑ってみよう。

 

また、働き盛りの世代では、夫の死後、残された家族の生活費をまかなうために、数千万円の高額な死亡保険に加入している人も多いが、死亡保険金を毎月一定額で受け取れるタイプの「収入保障保険」なら、子どもが小さいときには手厚く、成長とともに保障が減っていくので、割安な保険料で効率よく備えることができる。

 

実際にA子さん一家は、手厚すぎる死亡保障から収入保障保険に入り直して、月6,000円カットに成功した。

 

「収入保障保険は、期間の経過とともに保障の総額が減っていきます。たとえば、お子さんが小さいときは6,000万円程度、中学生であれば3,000万円、高校、大学と成長するにつれて少なくなり、大学卒業とともに保障はなくなるといった具合。事前に保険期間の設定をするのが一般的です」

 

会社員の妻であれば、遺族厚生年金と子どもが高校を卒業するまでは、遺族基礎年金がもらえるので、月々受け取れる年金額を計算したうえで保険金額を設定しよう。

 

「通信費」「保険料」以外で、意外と盲点になりがちな固定費が新聞代。紙の購読から有料記事300本まで、パソコンやスマホのアプリで読める「デジタル版」にコースを変更すると月2,000円程度カットできる。

 

「食費」は買い物をする前に冷蔵庫のストックを見直すだけでも効果が出てくるという。

 

「食費がかかりすぎていると感じている人は、使い切れていない食材が多いもの。いわゆる『食品ロス』を減らすためにも、消費期限が来る前に使い切るようにしましょう。週に1度、冷蔵庫のなかを掃除した後の献立をカレーやスープ、お鍋などにし、残った食材を使い切ることにすれば、その日は買い物に行かなくても済みます」

 

「日用品費」「被服費」は、大きく減らすのは難しいかもしれないが、キャッシュレス決済時のポイント還元制度で、「ポイントをつけることに夢中になってしまい、かえって散財してしまった」という声も。

 

「ドラッグストアなどでシャンプーやリンスなどの日用品を買うときには、ポイント何倍などの文字に振り回されないこと。必要なときに必要なものを購入するほうが、結果的に安く済ませられます」

 

そして、A子さん一家は「1年間で100万円貯める」ため、「ボーナス」の使い道も再検討。大型家電の購入や家族旅行といった大きな出費は事前に予算化し、ほんとうに必要なものだけを買うようにした結果、年2回のボーナスから、約25万円を貯金に回せるようになったそう。

 

’20年は徹底的に出費を見直し、“ちりつも”で貯蓄を増やそう!

 

「女性自身」2020年1月28日号 掲載

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