新型コロナウイルスの影響で在宅勤務に注目が集まっているが……じつは主婦だって、自宅で稼ぐ方法はある。楽しく続けるコツは、自分が好きな趣味を仕事に変えることーー。
「働きたいけど、新型コロナウイルスが怖くて、家から出たくない」
いま世の女性から、そんな悲鳴があがっている。自宅でできる仕事といえば、内職などがあるが、単価も安く単純作業がほとんど。よっぽど、その作業が好きか、根気がないと続けられないだろう。なんとか、楽しく自宅でお金を稼ぐ方法はないものか。
「あります。“趣味”や好きなことを仕事にすればいいのです!」
そう断言するのは、「趣味起業コンサルタント」の戸田充広さんだ。趣味のスペイン語を生かして、スペイン語の教材の販売で成功した戸田さん。趣味を生かした起業・副業の有用性に気づき、一般社団法人全日本趣味起業協会を設立。これまで400人以上の起業家を育ててきたという。
そんな戸田さんが趣味を生かして在宅でお金を稼ぐ方法を教えてくれた。まず大事なことは、「楽しいと思えるものを選ぶこと」と戸田さん。
「仕事を探すときに、普通なら『これなら私でも稼げるかも』と、考えがちですが、趣味を生かして起業する場合、楽しいか楽しくないかが最初の指針。楽しくないものをやっても長続きしません」
そうはいっても、「料理をしているときは楽しいけど、お金もらえるレベルじゃない」と、思うような人が圧倒的に多いはずだ。
「しかし、『もう少し腕があったら』『お金もらうにはまだまだ……』と思っていたら、一生起業はできません。自分より腕が上の人は、常に存在し続けます。大切なのは、“今やる!”ことです」
戸田さんは、多少不格好だとしてもとりあえず始めてしまう「ぶさいくスタート」を提唱している。
「いくら刺しゅうが好きで得意でも、最初からネットショップなどで注文がくるクオリティの商品を作るのは難しいでしょう。でも、友人などに、『何か欲しいものはある?』と、材料費とは別に少しのお小遣いをもらうようなスタートならできるはず。先方に、『これからのために感想を書いて』と頼むといい。とにかく、スタートしながら、上達していけばいいのです」
そして、常に“時給”の概念を忘れないことも重要なポイントだ。たとえば、友人に頼まれて、テーブルクロスを作ったとする。3時間かけて完成させ、材料費と別に2,000円もらった場合は……。
「これを時給換算すると、約670円なので、少し安いですね。“最低でも800円は欲しい”などと、最低時給の設定を考えます。そうすれば、おのずと価格設定も見えてくるはずです」
だが、仕事につながる趣味をどう見つければいいのか。
「そのために、自分の“棚卸し”をやってみましょう」
まず、好きなこと、ハマっていることを10個書き出してみる。
「映画、読書、歌、韓流、刺しゅう、占い、食べること、昼寝……なんでもいいんです。思いつくままに書きましょう」
それを見ながら、いちばん目に留まるもの、あるいは好きだと思えるものに印をつける。
「次は、それをさらに、細かく掘り下げる作業をしていきます。仮に、“占い”が気になった場合、西洋占星術、四柱推命、タロットカード占い、手相占いなどのうちで、どれに興味を持っているのか、占い師ならば誰が好きかなど、ジャンルやテーマで、より細かく掘り下げていきます。何か1つに絞れたら、それを生かす仕事を考えましょう」
仮に“占い”から、最終的に“タロット占い”に行き着いたとする。たとえば、SNSやホームページで依頼を募って、WEB上でタロット占いを行ってもいい。1回あたりの相場は1,500円から。あるいは、テレビ電話などでタロット占いのやり方を教える講師をすることができるかもしれない。
軌道に乗れば、好きなことをしながら、月に10万円を稼ぐのも夢ではない。挑戦するかどうか悩む前に、まず始めてみよう。
「女性自身」2020年4月21日号 掲載