「以前、年配の女性がお孫さんを連れて散歩中、そういえば、バッグにこの前購入した宝くじが入っていると気づいて、売り場で調べたところ、1等3億円が大当たり。まさに金の大鳥居パワーです」
そう話すのは、金ぴかの「億招き鳥居」が売り場でひときわ目を引く福井県「福井ワイプラザチャンスセンター」(福井市新保北1-303)の鹿野直樹店長。ジャンボ総額29億円と、福井県でもっとも当たりが出ている。
5月7日から、1等・前後賞合わせて5億円が当たるドリームジャンボが発売中だ。新型コロナ禍で気分が落ち込む中、少しでも明るい気持ちでジャンボを購入してほしいという願いをこめて、本誌では「笑門来福」という言葉に着目。
本来は、笑っている家庭には幸福がやってくるという意味の四字熟語だが、宝くじの世界では、冒頭の売り場のように、店頭にある本物の門や鳥居が億を呼んでいる売り場が全国にある。今回は、そんな「福招き門・鳥居」の奇跡のエピソードを紹介!
ジャンボ総額839億円という日本一の大当たりを誇る東京都「西銀座チャンスセンター」(中央区銀座4-1)は、昨年年末から、窓口に「開店60周年記念ウィンドウアーチ」を設置していることで話題に。
「ジャンボ発売時には行列ができることで有名な1番窓口へは、西銀座デパートの壁づたいに一人ずつ並ぶため、その列を売り場では“億の細道”と称しています。今回のドリームでは、この細道にレッドカーペットを敷き、窓口ではウィンドウアーチという門でお出迎えしています」(児玉直樹店長)
この“1番窓口億伝説”が生まれたのは30年ほど前。売り場前でテレビの街頭インタビューを受けたお客さんが「1番窓口で買ったら1等が当たった」と話したのがきっかけという。この吉報がいまも受け継がれているのだ。
東京都「宝くじ御徒町駅前センター」(台東区上野6-4-19)は“徳じい”の名前で親しまれている中野徳治さんが、いまから21年前に開業。これまでにジャンボだけで総額37億円が出ている。
「おかげさまで、お客さんが増えて、売り場が手狭になったため’07年に拡張工事をしたんです。そのときに、みなさんにゲン担ぎをしてもらおうと売り場内に『開運招福処』を開設。入口に、朱色の大鳥居を建てました」(中野さん)
現在、パンダのシャンシャンのイラストのカバーで見えないが、内側は立派な鳥居なのだ。
「カバーを付けたのは、’12年に年末ジャンボ1等が6億円になったとき。6=ロック=石垣というゲン担ぎで、石垣風のカバーをつけたら、なんと1等6億円が出たんですよ。’17年に上野動物園にシャンシャンが生まれてからは、その名が鈴の音に似ているので、億招きしてもらおうと、このカバーにしたんです」(中野さん)
すると翌年サマーで1等の前賞1億円が出たというからびっくり。
西日本最大手の売り場として人気の大阪府「大阪駅前第4ビル特設売場」(大阪市北区梅田1-11-4)は、ビル周辺の整備で売り場の位置が移動し、現在の場所に落ち着いたのは’19年年末から。
「心機一転ということで、『億の近道ゲート』として、巨大なエアポールを2本新設しました。おかげさまで、その年の年末ジャンボで1等10億円。ゲートのおかげやと、販売員と喜び合いました」(販売担当・野田保隆さん)
ぜひあなたも「福招き門・鳥居」にあやかってみてはいかが?
「女性自身」2021年5月25日号 掲載