■「支出を減らす」家計と自宅を見直す
支出を減らせれば、少ない収入で暮らしていくこともできるし、資産の“寿命”を延ばすことができる。井戸さんに聞いた。
【消費を見直す】
「まずは、〈1〉住宅ローン、〈2〉携帯電話など通信費、〈3〉食費の3つを見直してみましょう。住宅ローンは、少し金利が変わるだけで、支払額が大きく変わりますから、いま払っているのがもっとも安くできる方法なのか、定期的に点検することが必要です。また、格安スマホの選択肢が増えたいま、スマホ料金を月1万円払っているとしたら非常にもったいない。必ず見直しましょう」
消費の約3割を占めるとされる食費も、2割まで削減したい。
「調味料は『さしすせそ』(砂糖、塩、酢、醤油、味噌)で十分。食をシンプルにしてみましょう」
【自宅をダウンサイジング】
「広い家は光熱費がたくさんかかりますし、維持費もかかります。子どもが独立して、夫婦2人になったら、狭い家への引っ越しなども検討するべきです」
持ち家であれば、売却することもできるし、人に貸して家賃収入を得ることもできる。
豊かな老後を送るために、今から備えよう!
【PROFILE】
山崎元
株式会社マイベンチマーク代表。コンサルタントとしても活躍。『ほったらかし投資術』(朝日新聞出版、水瀬ケンイチとの共著)など著書多数
井戸美枝
厚生労働省の社会保障審議会の委員や国民年金基金連合会の理事(非常勤)なども務める。近著に『「届け出」だけで、もらえるお金・戻ってくるお金』(宝島社)など