■必要なものは残しつつムダなものは解約を
節約の効果が出やすいのが光熱費。電力大手7社は電気料金を6月使用分から値上げしている。
「節電すれば電気料金が減るのは言うまでもないことです。ただし、暑い夏にエアコンを使用しないと命の危険もあります。よしずやすだれで窓から入る熱をカットし、扇風機を併用すると、エアコンの設定温度を高めにしても十分体が冷えます。少しの工夫で無理のない節電も可能です」
やみくもに固定費を削減すればいいわけではない。たとえば、自動車の維持費も年間50万円以上かかるが、車を手放せば生活が成り立たない地域もある。残すところは残しながら、ムダな固定費を見直すことが重要だという。
「子供が自立しているなら、高額な死亡保障の生命保険はやめてもいいでしょう。また通信費については、キャリアのサブブランドや格安スマホに替える選択肢も。スマホがメインで固定電話を使わない人は解約するのも一考。振り込め詐欺のリスクを下げるだけでなく、月2千円ほどカットできます」
固定費は1回見直すと、節約の効果が持続するのがメリットだ。
「コロナ禍で自宅にいる時間が長かったことで動画や音楽の配信サービスや有料のアプリに登録した人は、今も必要かどうか検討するといいでしょう。通っていないスポーツジムや習い事、サプリメントの定期購入など必要性を見極めることも忘れないでください」
確かな目を持つことが老後破綻を防ぐようだ。