■設定温度を上げると1度10%の節約に
【NG5】帰宅時は、窓を閉めたまま冷房をつける
「すぐに低い温度で冷房をつけるのではなく、帰宅したら、まず窓を開けましょう。風通しをよくして部屋の熱気を外に出してからエアコンをつけると、無駄な電力を使いません。熱気がなくなったら窓を閉め、設定温度をふだんより1度上げ風量は自動にしましょう」
設定温度を上げると、いくらくらいの節約になるのだろうか。電気代は、1時間あたりの消費電力(キロワット)×使用時間(時間)×料金単価(今回は主要電力会社10社平均の31円で試算)で求められる。1時間あたりの消費電力はエアコンによって異なるので、カタログや説明書を見て調べよう。
今回、丸山さんが1時間あたりの消費電力が500キロワットだった場合で試算してくれた。
「たとえば設定温度を27度から28度に1度上げると約10%の節約になり、ひと月の差額は961円ほどでした。また、窓を閉めた後に遮熱・遮光のカーテンを引いたり、断熱シートを窓に張ると部屋が冷えやすくなり、節約になります」
【NG6】エアコンのフィルターはシーズンごとに掃除する
「フィルターがほこりなどで目詰まりすると、吸い込む空気量が減り、冷やすための電力がよけい必要になります。シーズンごとに1回の掃除では不十分。2週間に一度は、掃除をしましょう。ペットがいる家は、毛がほこりになりやすいので1週間に一度したほうがいいです。ダイキンの試算では、1年間掃除をしないと25%の電気代が余計にかかり、3年だと2倍になります」
【NG7】冷房より除湿
「電気代は弱冷房除湿、冷房、除湿の順で安いです」
弱冷房除湿モードがいいが、そういった機能がないエアコンの場合は、除湿ではなく冷房28度に設定しよう。
「除湿にするよりも、高めの温度で使う冷房のほうが節約できます」
以上の間違った節電法をやめ、正しい節約をすれば、1カ月で合計約14%、1345円の節約になる。
「設定温度を1度上げると10%の節約になる、ということだけでも覚えておくのがおすすめです。電気代高騰を乗りきりましょう」