■白い帽子をかぶっていればスズメバチに刺されにくい
「少しでも刺されるリスクを低くするためには、服装は色の薄い服を着ることです。黒や濃紺、濃いグレーなどは刺される可能性が高い。というのも、スズメバチは色の濃いところを攻撃する習性があります。実際、スズメバチに刺されるのは、頭、眉毛、眼、唇など肌と比べて色の濃いところです」
長袖長ズボンは当然として、服は白に限らずベージュなど色が薄めの服のほうが攻撃されにくいという。さらに白っぽい帽子をかぶることで、スズメバチのターゲットとして、目をつけられる可能性を減らせるようだ。
「実は、4年前に、外来のツマアカスズメバチの調査しているとき、わたしも頭を刺されたことがあります。いつもは白っぽい帽子をかぶっているのですが、油断して、そのときは帽子をかぶっていませんでした」
■「香水や整髪料などをつけていると刺されやすい」は都市伝説
「かなり都市伝説に近いところがあり、匂いに興奮したスズメバチが人を攻撃するのなら、もっと女の人が刺されてもおかしくはありません。実際、被害に合うのは男性のほうが圧倒的に多いのです。たしかにスズメバチは匂いに敏感なので、餌があるかと思って寄ってくることがありますが、放っておくかゆっくりとその場から離れれば、攻撃されることはありません」
■ゆっくり後ろに下がるのが原則だけど、刺されたら猛ダッシュ
「スズメバチはすばやく動くものには敏感に反応します。走って逃げるよりもゆっくり後ろに下がっていくほうがいいのです。しかし、誰かが刺された、もしくは自分が刺された場合はダッシュで逃げましょう。一目散で巣から離れることです。ハチは人のどこを攻撃するかというと主に上半身。逃げるときも屈みながら低い姿勢で逃げるのが有効。逃げられない場合は、地べたに伏せてみるのも1つの手段かもしれません」
巣には絶対に近づかない。遭遇したら、ゆっくりあとずさり。攻撃を受けたら低い姿勢で逃げる──。しっかりスズメバチ対策を頭の中にいれて、行楽シーズンを楽しんで!