■「権利確定日」に注意して株を買う
株を購入するときは、その企業の現在の「株価」を見る。
そこで、1株あたり2000円と表示されていたら、「2000円出せば購入できる」と、思うのは大間違い。
「2018年10月1日以降、全国の取引所では株の売買単位が100株に統一されましたので、株の購入は100株単位で行うことになっています。実際に株を購入する際には、表示されている株価に100を掛けた金額が必要になります」
1株2000円だとすると、2000円×100株なので、20万円が購入できる代金となる。いつでも一定額というわけではなく、その企業をとりまく情勢によって株価は上下する。どのタイミングで購入するのかも大事なポイントとなってくる。
「株主になって株主優待をもらうためには、『権利確定日』に株主になっていなければなりません。そのためには、権利確定日の2営業日前までに株を購入する必要があります。
例えば、2024年3月31日が権利確定日の企業の場合、31日は日曜日なので、権利確定日は29日の金曜日になります。その2営業日前の27日木曜日(権利付き最終日)までに購入すれば株主としての権利が確定します。『株主優待がほしい!』という人が殺到すると、権利付き最終日に向かって株価は上がってくるので、3月に権利確定日の企業の株主優待がほしいと思ったら、2カ月前ぐらいには購入しておくと良いかもしれません」
権利確定日は企業が決めている決算月によって決まる。日本では3月を決算月にする会社が多いため、権利確定日は3月末になることが多い。決算月は3月だけとは限らないのでよく確認しよう。
3月末の権利確定日の株を購入するのなら、株価が上がってこないうちに買うのがチャンスだが、あせる必要はない。一度、優待品の権利を手にした投資家が、決算日の後に株を売りに出すと、株価が下がってくるケースもあるというので、そこで狙う方法もあるという。
【PROFILE】
優待主婦まる子さん
社内結婚で寿退社し、主婦に。会社員時代に始めた株主優待の魅力にハマり、いつしか数百銘柄持つように。楽天証券の投資情報サイト「トウシル」などで情報を発信している。