ひび割れた便座は要注意…10年以上使用した「温水洗浄便座」で火災が多発中
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■便座に強酸性の洗剤を使って腐食が進み発火

 

【ケース4】

 

2017年2月、店舗での誤った手入れによる事故。清掃時に強酸性の洗剤を使っており、便座の中まで洗剤が浸透して腐食が進んでいた。やがてヒーター線が断線し火災。

 

「この便座の取扱説明書には、お手入れの際には『薄めた台所用洗剤(中性)を使用し、トイレ用洗剤、住宅用洗剤等は使用しない』などと記載されていました」

 

手入れの注意点は「まずは取説をよく読むこと」と岡田さん。

 

「内容をよく読み、中性洗剤は薄めて布に吹き付け、布で吹く。直接便座に吹きかけないでください」

 

では、温水洗浄便座の異常や故障のチェックポイントとは?

 

(1)焦げたにおいなど異臭がする。
(2)便座や洗浄水が温まらない、異常に熱い。
(3)便座のゴム足が外れていたり、がたつきがある。
(4)便座のひび割れ、操作部シールにめくれやひび割れがある。
(5)電源プラグ、コード、便座コードに発熱、焦げ、変色、破損がある。
(6)水漏れが生じている。

 

「これらの場合、使用を中止していただきたいと思います。中止する際は、まず電源プラグを抜き、次に止水栓を閉めてください」

 

温水洗浄便座は電化製品であり「経年劣化すると意識してください」と岡田さん。自宅のトイレを点検してみよう。

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