■購入から10年以上のIHクッキングヒーターからも油が発火する恐れが
「また、市販の汚れ防止シートをプレートの上に敷いて通常の加熱モードで調理していたら、天ぷら油が過熱され、火災が起きたという報告もあります。汚れ防止シートを使用すると、温度センサーが正しく働かない恐れがあるので、メーカー側も注意喚起しています」
このほかにも、10年20年使用している古いIHクッキングヒーターの場合、経年劣化によって内部の電気部品が不具合を起こし、急激な温度上昇が起きる可能性もあるという。 また、電源を入れて異音がするような場合は、火災発生の原因ともなりかねないので、専門家に点検してもらう、あるいは買い替えを検討したほうがいいそうだ。
危険なのは、調理するときだけではない。室内で飼うペットが火災を引き起こすケースもある。
「飼い主が外出中に、飼っていた猫がプレートに乗って電源スイッチが入ってしまい、その上に置いてあった金属製ボウルが加熱され、周辺の可燃物と接触して火災になったという事例もあります。 猫は行動範囲が広いので、出掛ける際は室内で放し飼いせずにケージに入れておくことも、大切なペットを火災から守るために有効な対策の1つです」
過去にはIHクッキングヒーターが火元となり、住宅が全焼した事例もある。とくに空気が乾燥している今の時季は、火を使わないから安全、安心だと油断するのは危険だ。調理中はその場を離れず、取扱説明書の注意事項をもう一度再確認。正しい使用方法で火災を防止しよう!
画像ページ >【グラフあり】IHクッキングヒーターの火災件数(他1枚)
