20年で年間食費支出は20万円増加!実は倍近く値上がりしている“意外な食品”
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■2025年はずっと据え置きだった醤油の値上がりに要注意!

 

調味料に関しては、醤油が要注意。2年ほど価格が据え置きされていますが、大豆価格の上昇に加え、ペットボトルなどの資源の高騰、輸送コストが上がっていることなどから、現状価格で持ちこたえるには限界が近づいてきていると考えています」(飯島さん)

 

賃金上昇もままならないなか、今後も幅広い品目で値上がりが続くと予想されているのだ。

 

「2月だけで、1千656品目も値上がりする見通しです。2025年の値上げ品目はすでに累計で8千867品目、平均値上げ率は16%。値上げ品目数は4月までに1万品目、年末までには2万品目に到達すると予想しています」(飯島さん)

 

■卵・豆腐はドラッグストアの方がお買い得

 

2023年10月以来の、大規模な値上げラッシュといわれる現状に、どのような買い物術が求められるのか、前出の柏木さんが解説する。

 

「手軽なところでは、ドラッグストアの利用。医薬品の販売で利益が出るため、お菓子や加工品、卵、豆腐などは安い傾向にあります。

 

またチラシアプリもおすすめです。位置情報を入れることで、たとえば“カツオのたたき”などと品名を入力すると、近所のスーパーなどの販売価格を比較することができるものもあります」

 

食材選びにも留意したい。柏木さんは“ミニ野菜”に注目。「生育期間を短くしているため、安価。小ぶりだから食品ロスも減らせます。京都市は、食品ロスが1世帯あたり年間5万6千円にのぼると試算しています」

 

■食品ロス対策から、規格外の野菜などを販売するサイトも

 

「『タダヤサイ』では、訳あり野菜のセットが販売されていたり、抽選で当たりにくいものの、無料プレゼントキャンペーンも実施されています。

 

生産者から直接届くオンライン産地直送『食べチョク』もおすすめ。漁師が釣り上げたけれど、市場に出回らず廃棄されるような“未利用魚”の詰め合わせなどが格安で楽しめます」(柏木さん)

 

誰もが利用するようになったふるさと納税にも、こうした訳あり品があるという。

 

「形が悪く不いだったりしますが、魚の切り身が1.5キロも入って1万2千~3千円で出品されていました」(柏木さん)

 

食費による家計圧迫が進むなか、今後ますます、ポイ活やアプリ、インターネットを駆使した賢い買い物術が求められる。

 

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