《ゆとりのある老後は“月40万円”必要》50代からでも間に合う「タイプ別の貯め方3選」
画像を見る 計画をもって余裕のある老後を目指そう(写真:IYO/PIXTA)

 

■50代からの投資で70歳で完全リタイアを目指す

 

夫婦ともに50歳、会社員の夫を持つAさんは、夫の扶養内でパート勤めをしてきた。夫の退職金は1500万円で、65歳で受け取る予定だ。夫は常々“退職金の平均は1878万円(2023年、中央労働委員会)なのに……”と不平を漏らしている。Aさん夫婦の子供は独立し、住宅ローンも完済。これから老後資金作りに邁進するつもりだ。

 

「住宅ローン完済で浮いた月10万円をNISAで運用しましょう」

 

Aさん夫妻は全世界株式型の投資信託で、月10万円を50歳から15年間積み立て投資を行った。利回りが5%で、積立原資の1800万円は約2659万円に達した。

 

「利回り5%というと高いように思いますが、世界株式型の投資信託を運用した場合の平均的な利回りは7%。十分期待できる値です」

 

夫が定年退職した65歳からは、この約2659万円を90歳までの25年間で取り崩す。5%で運用しながらだと月約15万円受け取ることが可能だ。Aさん夫婦の年金額は、厚生年金のモデル夫婦と同額の月23万2784円。合わせて月約38万円を確保できた。

 

「70歳までは少し働きましょう。夫婦で月2万円稼げば、月収は40万円。ゆとりある老後の達成です」

 

実は、退職金の1500万円は手つかず。定期預金などの安全資産で確保すれば、介護や医療などの急な出費にも対応できる。さらに退職金を65~90歳の25年間で均等に崩せば、月5万円まで上乗せが可能。実支出+10万円の「豊かな生活」も実現できる。

 

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