夏はシャワーだけで過ごしていた人も、日に日に涼しさが増していくこの季節は、しっかりお風呂に浸かって温まりたい。そこで今回は、温泉入浴指導員で睡眠改善インストラクターの石川泰弘さんに、お風呂に関してよくあるQ&Aに答えてもらった。
Q、朝風呂派の注意点は?
目を覚ますためにお風呂に入るのはオススメできません。寝起きは頭もボーッとした状態で、体温も低く血圧も安定していないことから事故につながることも。入るなら朝、目覚めてからお茶を飲んだり、朝食を済ませた30分後に入ること。できればお風呂は夜がオススメ。
Q、あまり汗をかかない人は?
汗をかかないと体温調節がうまくできなくなります。汗の成分には体に必要なミネラルも含まれているので、あまり汗をかかない人が汗をかくとミネラル成分も出てしまいます。汗をかきやすい体にするには、湯船にしっかり浸かる習慣を。
Q、半身浴or全身浴どっちがいいの?
半身浴は心臓に負荷をかけないようにするための入浴法。基本的にお風呂は全身浴です。長湯ができなかったり、お湯に浸かって胸に圧迫感を感じるようであれば、少し肩を出すなどして調整すること。
Q、風邪をひいたときは?
ひき始めで体がぞくぞくしているときは、湯船に浸かったほうがよいのです。この状態のときは体を温めて血流をよくしましょう。湯上がりには体をしっかり拭いて、汗が引いた後で着替えてから休みます。ただし、すでに発熱している場合は避けること。体が熱を放出したいときに温めるのは逆効果です。
Q、お風呂に入る最適な時間は?
最初に来る深い眠りが、その人の睡眠ゴールデンタイムです。熟睡することを考えてもお風呂に入るのは眠る1時間から1時間半前が最適。習慣でいつも午前3時に眠る人なら、その1時間半前ぐらいに入るといいでしょう。ただし、食後30分は空けること。
Q、一番風呂の“ピリピリ感”をなくす方法は?
ピリピリするのは水道水に含まれる塩素が皮膚を刺激するから。対策としては塩素除去剤が入った入浴剤を使うこと。塩素除去剤の成分はグルタミン酸ナトリウムで入浴剤に配合されていますが、これは化学調味料と同じ成分。入浴剤を切らしていて、お湯をやわらかくするには「ほんの一つまみ」……。これ、ウラ技です。