「卵ほど、栄養豊富でアンチエイジングにぴったりの食品はありません。しかも、どこにでも売っていて安く手に入る。これを利用しない手はありません。僕は毎日欠かさず食べていますよ」
そう語るのは、福島生まれの栄養科学博士でアンチエイジング専門家であるオーガスト・ハーゲスハイマーさん(52)。その若々しい肉体を見れば、「自分自身が証拠」という言葉にも納得だ。
「人間の体は、細胞の生まれ変わりを繰り返しながら成長していきます。若いころは、健康的な細胞を作る力が強いのですが、30歳を過ぎると弱くなっていく。シワやシミが増えたりするのはこのせいです。老化を遅らせたいなら、新しく作られる細胞は、強く若々しいものでなくてはいけません。それには、細胞のもととなる『必須栄養素』をまんべんなく、しかも同時に摂ることが大事なんです」
卵は「完全栄養食品」ともいわれ、タンパク質をはじめ、鉄分、ビタミン類と、必須栄養素の宝庫。オーガストさんは、毎日卵を食べまくって、ピッチピチの姿をキープしているという。なんでも「卵は1日1個まで」はすでに過去の常識なんだとか。そこで、オーガストさん流卵の新常識を紹介。
【1日10個食べても大丈夫!】
「卵がコレステロール値を上げる」という考えは、今や過去のもの。「コレステロールの摂りすぎと、血液中のコレステロール値の増加は関係ない」とする研究結果が多く出ているのだ。オーガストさんは1日に10個食べることもあるそう。進んで卵を食べるべし!
【1回に2〜3個食べても大丈夫!】
体が一度に無理なく吸収できるタンパク質の量は、20〜25グラム。卵1個に入っているタンパク質は、6〜9グラムなので、1回の食事に2〜3個が目安。それ以上だと、タンパク質を処理する腎臓に負担がかかってしまうので、注意。
【冷蔵庫に入れなくても大丈夫!】
卵は、真夏などの暑い時季を除き、常温保存可能。いたんだり劣化することはないので、ご安心を。冷蔵庫に入れる場合はパックに入れたまま保存を!卵の殻には、呼吸するための小さな穴が無数にあり、そこからほかの食品の臭いが移ってしまうのだ。
「じつは僕、30代のころまで、夜は焼き肉と白いご飯、飲みに行った後は必ずラーメンを食べる、という食生活を送っていました。あらためて栄養学を勉強し直して、今の生活に変えたのは、40歳を過ぎてからなんです。アンチエイジングを始めるのに、遅すぎるということは決してありませんよ」
10年後の自分を変えたいなら、今日から卵でアンチエイジングを始めよう!