特別なものは何も使っていないのに、ひと口目から最後のひと口までおいしくて、なんだかとても幸せな気持ちになる大庭英子さんの料理。冷蔵庫には、そんな料理の数々がガラスのビンに詰められ、整然と保存されています。
「もう20年以上前からわが家では、つくったものを保存するときにビンを使っています。ある日見つけた広口のビンにひと目ぼれして以来、数えきれないほど持っていて。洗いやすくて、詰めやすくて、とっても使い勝手がいいんです」。
詰められている料理は主に、日常のごはんのおかずになるもの。
「つくっておけば、忙しいときでも、急な来客でも、あと1品足りない、なんていうときにも便利だから。たとえば夏ならなす、冬なら豆と、大好きな素材のものは必ず冷蔵庫に入っているの」。そのまま食べられる常備菜も、パパッと仕上げられる〝おかずの素〟も、自由にアレンジできるよう、できるだけシンプルに調理しておくのが大庭さん流。
「ビンはちょっとくらい手荒に扱っても壊れないし、温めにも冷凍にも使える丈夫さが、日常使いにありがたいんです」
牛肉の甘辛韓国風おかずの素
【材料】
※500mlの保存ビン1本分
牛切り落とし肉…400g
にんにくのみじん切り…小さじ2
しょうがのみじん切り…小さじ2
長ねぎのみじん切り…1/2本分(50g)
ごま油…大さじ1
酒…1/3カップ
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砂糖…大さじ1
しょうゆ…大さじ3
粉唐辛子…小さじ1/2~1
ごま油(仕上げ用)…大さじ1/2
白いりごま…大さじ1
【作り方】
1. 牛肉は大きければ3㎝幅に切る。
2. フライパンにごま油を中火で熱し、牛肉を入れてほぐすように炒める。肉の色が変わったらにんにくとしょうがを加え、香りが立ったら長ねぎを加えて炒め合わせる。
3. 酒をふってAを加え混ぜ、ふたをして弱火で10分ほど煮る。仕上げにごま油を回しかけ、ごまをふり、冷めたら保存ビンに入れてふたをする。
[冷蔵で3~4日保存可]
〔アレンジ〕揚げなすの韓国風甘辛煮のせ
【材料】
※4個分
牛肉の甘辛韓国風おかずの素…100g
なす…4個
大葉…4枚
錦糸卵・白いりごま・粉唐辛子…各少々
揚げ油…適量
【作り方】
1. なすはヘタを落とし、縦に8㎜幅の切り込みを入れる。
2. 揚げ油を高めの中温に熱し、なすを入れて混ぜ、中火にして5~6分、やわらかくなるまで揚げる。
3. なすの中心を左右に広げて大葉を敷き、おかずの素、錦糸卵を順にのせ、ごま、粉唐辛子をふる。
“保存して感動”のレシピが1冊になりました!
『ビンで保存する、おいしくなる。
シンプルライフの、春夏秋冬つくりおき』
現代の暮らしに役立つ「おかずの素をつくりおきする」「調味料をストックする」「食材を発酵させて健康的にいただく」ためのアイデアを紹介しています。おいしさの秘密は、プラスチックではなく、ガラスの保存容器だからこそ。〝保存〟以外にも、調理道具としてパンやスイーツを焼くこともでき、その美しいフォルムはうつわとしても活躍します。ガラス保存ビンは、まるで魔法の容器!
料理家5人の食卓、保存ビンのある暮らし
すぐ出せる“おかずの素”をつくりおき
混ぜて詰めるとっておき調味料
どんどん味がよくなる発酵レシピ
保存ビンひとつでパンを焼く
春夏秋冬、旬の食材レシピ66
美しいガラスビン・カタログ
本体1,500円+税
単行本(ソフトカバー)/128ページ
出版社:光文社
発売日:2016年10月20日