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巣ごもり生活が続き、体を動かす機会は激減。ここ最近の体の不調の原因は、もしかしたら「在宅期間」の「ねこ背」にあるかも。長時間、スマホやパソコンを見続け、悲鳴をあげている体の筋肉を「しつけて」快調に!

 

「家にいて座る時間が長くなったことで、首や肩こり、腰やひざ痛がひどくなった、と訴える患者さんが増えました。在宅勤務でパソコンやスマホを長時間見ることで“ねこ背”が悪化したのです。ねこ背のまま過ごすと首や肩こり、腰やひざ痛のほかに、疲れが取れない、自律神経の乱れなどの体調不良も。つらい症状を改善させるためにも、正しいケアをして、1日も早くねこ背を治すことです」

 

そうアドバイスをするのは、『まるい背中は縮めて伸ばす! 魔法のねこ背ストレッチ』(マガジンハウス)の著者で、鍼灸師、日本体育協会公認アスレチックトレーナーの佐藤義人さん。おすすめのねこ背解消法は、胸を張って姿勢を正すのではなく、背中の筋肉を“しつける”こと。

 

「人間の体は5〜7キログラムぐらいの重さの頭を全身の筋肉と骨格でバランスをとって支えていますが、前かがみになると、前に傾いた頭を支えるために首の筋肉と肩に負荷がかかります。これが首・肩こりの原因。背筋を伸ばしてもすぐ元に戻ってしまうのは、正しい姿勢をキープするための筋肉が鍛えられていないため。ここをしっかり動かして鍛えることで正しい姿勢をキープできるのです。これを僕は背中を“しつける”と表現しています」(佐藤さん・以下同)

 

効果的に背中の筋肉をしつける方法とは、(1)体の前側の筋肉を伸ばして、(2)背中の筋肉を縮めるという2つのストレッチが基本。さらに、(3)日常生活の中でも、立つ、座る、歩くときには背筋を正して、物を持ち上げるときにも、背中が丸くならないように意識してしつける。

 

そこで今回、ねこ背を治すのに効果的な3つのストレッチを教えてもらった。

 

■伸ばす動き

 

【肩ねじり伸ばし】動かすのは大胸筋。左右10秒×3〜5回

まずは、前かがみやうつむく姿勢が続いたことで固まった大胸筋を伸ばし、ストレートネックを矯正する。

 

(1)壁から腕の長さ分離れて横向きに立ち、指先を後ろに向けた状態で肩をねじり、頭の高さで壁に手をつく。指先は後ろに向ける。

(2)壁から手を離さないようにして足から体を90度回転させ10秒キープ。5秒休んで1から行い、3〜5回くり返す。反対側も同様に。

 

■縮める動き

 

【壁ペタスクワット】動かすのは多裂筋(中部)。5秒×10回

続いて背中の筋肉を縮めてしつける。

 

(1)壁に胸をつけて立ち、両手を伸ばして手のひらを壁につける。足は肩幅に開き、つま先も壁につける。

(2)手のひら、胸を壁から離さず、息を吐きながらゆっくり腰を下へ落とす。限界まで下げたら元の姿勢に戻す。ひじを曲げない、胸は壁から離れないように。

 

【腕ねじり上げ】動かすのは多裂筋(上部)、棘下筋、棘上筋、小円筋、菱形筋。5秒×10回

(1)足を肩幅に開いて立ち、両手に500mlのペットボトルを持つ。上腕を外側にひねり、手のひらを外側に向ける。お腹が前に出ないように。

(2)ひじを伸ばしたまま、両手を肩の高さまで上げていく。首が前に出ないように。5秒キープしたらゆっくり1に戻り、10回繰り返す。

 

「正しい姿勢をキープする基礎を作る基本のストレッチが『壁ペタスクワット』で、背骨を支える多裂筋を縮めます。さらに、腕と肩を正しい位置に戻す『腕ねじり上げ』で多裂筋の上部、棘下筋を鍛えると、巻き肩が解消されます1日各1セットからスタートし、慣れてきたら3セット行うのが理想的。そして、立ち方や歩き方など、日常生活でも背中をしつけるよう心がけると、2週間ほどでつらい症状が取れてきますよ」

 

体のゆがみが解消されると、心も軽くなる。正しい姿勢をキープして、あらゆる不調とコロナ疲れからオサラバしよう!

 

「女性自身」2020年7月14日号 掲載

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