家族といえど、日々の介護は重労働。コロナ禍で「デイサービスを使えない」「お給料も減った」など変化を余儀なくされ、追い打ちをかけられた人こそ、お得な制度を使おうーー!
コロナ禍で、高齢者はデイサービスの利用を控えたり、ヘルパーさんの来訪を断ることを余儀なくされている。そんななか代わって親の介護を担うため、仕事を休んだり差し入れをしたりと金銭的負担が重くなった人も多いはず。
また介護にかかる費用は月額7.8万円(「生命保険に関わる全国実態調査・平成30年度調べ」)という試算もあるが、蓄えがなく無年金・低年金の親に代わって子どもが負担するケースも珍しくはない。
『届け出だけで もらえるお金』(プレジデント社)などの著書もあるファイナンシャルプランナーの井戸美枝さんはこう言う。
「親の介護で負担が重くなっている人には、国や自治体などからもらえるお金や税控除もいろいろあります。親名義、本人名義で手続きをしますが申請・届け出主義なので教えてはくれません」
ということで井戸さんとともに主にどんな制度があるか利用方法や注意点を見てみよう。
■家族介護慰労金
〈もらえる&得するお金〉年額10万〜12万円の給付金がもらえる
〈申請者〉子
〈届出先〉市区町村
「要介護4〜5の親を在宅介護していて介護保険を使わない人が対象。介護度が重いとたいていケアマネジャーさんから、『介護保険サービスを使いましょう』とすすめられるのですが、こちらの制度もお得です。ぜひ検討してみてください。ただし、自治体により若干条件が異なるので調べてみましょう」(井戸さん・以下同)
■介護休業給付
〈もらえる&得するお金〉給付金が最大で約33万円までもらえる
〈申請者〉子
〈届出先〉会社で手続きか、休業終了後にハローワークに支給申請
「要介護状態の家族の介護をするため仕事を休んだ場合、原則休業前の月額の67%がもらえます。93日分を、最大3回に分けてもらえるので使い勝手のいい制度です」
雇用保険に加入しているならパート、アルバイトの人ももちろん申請できるのでお忘れなく。
「女性自身」2020年12月15日号 掲載