東京ガスが、’24年11月から検針票などをペーパーレス化すると発表しました。対象は東京など一部地域で、使用量や請求額などはWEBで確認することになります。紙の検針票が欲しい人は申し込めば郵送されますが、検針票発行手数料が月165円(税込み、以下同)必要です。年間だと1980円になり、チリツモ出費が増えることに。
同時に、コンビニ払いに必要な払込書も発行手数料月220円が必要になります。両方紙だと手数料は合わせて月385円、年4620円と痛い出費になるでしょう。
以前から携帯電話の料金や一部のクレジットカードの利用明細がWEB確認に変わるなどペーパーレス化が進んでいます。その際、それまで無料だった書類の発行が有料になることがよくあります。
企業は目的として環境保護を掲げますが、印刷や郵送などのコスト削減も大きなねらいでしょう。特にガス会社などは検針員が利用者宅を回ってメーターを読み取り検針票を発行していましたが、スマートメーターの導入で事情が一変。スマートメーターには通信機能があるため訪問検針が不要になったのです。そこでペーパーレスに移行して、人件費などのコスト削減を断行しようというわけです。
今後、ペーパーレスはさまざまなシーンで浸透するでしょう。生活から“書類”が消えるのは避けられない流れです。
カード明細をよく確認しよう ただ心配なのは「手数料がもったいないから紙の検針票はいらない。WEB確認はできないけど、口座引き落としだから大丈夫」という方。請求額を知らないままでは健全な家計管理とはいえません。
特に、クレジットカードの利用明細は必ず確認を。というのも、不正利用が増えているからです。
日本クレジット協会によると、
’22年の不正利用被害額は約437億円で過去最高を更新。さらに’23年1~6月は、’22年同時期の1.3倍増のペースです。
最近は少額の不正利用が増えています。不正利用が大金なら引き落とし額を見ただけでも気づくでしょうが、数千円単位だと見逃してしまいがちです。毎月利用明細をチェックして、覚えのない請求はカード会社に問い合わせを。不正利用だと認められれば、その代金は返金されます。
WEBは苦手という方は、お正月などに難しい初期設定は子どもなど若い人の力を借りて、使い方を教えてもらうといいと思います。
その際、WEB明細をいくつも確認するのは面倒なので、支払いを1つのクレジットカードにまとめるのも一案です。カード明細を1つ見れば、光熱費や携帯電話など毎月の支払いがすべて見渡せると、家計簿代わりになって家計管理も楽になります。
日本経済は’24年も厳しい状況が続くでしょう。手数料などムダ金を払っている場合ではありません。ムダを一掃して’24年も財布のひもを引き締めていきましょう。