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夏の定番家庭料理といえばカレー。世を席巻した「具だくさんみそ汁」と双璧の完全栄養食になる、まさに「インド人もびっくり!」なアイデアを紹介ーー。

 

今やカレーは国民食。ここ最近のスパイスブームで、独自にブレンドしておいしさや健康を追求するのがはやっているとはいえ、やはり“おうちカレー”といえば、市販のルウを使うのが主流。材料を炒めて煮込むだけで安定のおいしさに仕上がるという、忙しい主婦にとってもありがたい料理である。

 

が、ただひとつ、気になるのが栄養面。管理栄養士の浅野まみこさんによると、一般的なカレーの主栄養は脂質と糖質で、バランスの点ではいまひとつだそう。

 

「そこで、手軽に解決できる方法がトッピングです。一般的な材料は、肉類、玉ねぎ、じゃがいも、にんじんですよね。ここに、栄養バランスを上げるために足したい栄養素は6つあります。まず、私たちの血となり肉となり、さらに代謝を上げてくれるタンパク質。すでに肉類を入れているので意外に思われるかもしれませんが、量としては残念ながら不足しています。次に、丈夫な骨に欠かせないカルシウム。続いて、栄養の吸収をサポートし、美肌にも欠かせないビタミンC。そして、抗酸化作用で体を修復するビタミンAとE。最後に、今の時期には特に大切な免疫力を高めるビタミンDです」

 

なんだかたくさんあって大変そうだが、浅野さんによると、ルールさえ覚えれば、今日から始められるほど簡単だという。トッピングのポイントは次の3つ。

 

【1】きのこ(D)を加えてルウをつくる

【2】好みのタンパク質(P)と野菜類(A・C)を加える

【3】乳製品または小魚(Ca)、ナッツまたはオイル(E)をかける

※P=タンパク質、A・C・E=ビタミン、Ca=カルシウム

 

まずは、いつものカレーが完全栄養食になる5つのトッピングアイデアを試してみよう。

 

■アイデア1「バターチキン風カレー」

 

【トッピングのポイント】

ゆで卵(P)+トマト(A・C)+ヨーグルト(Ca)+アーモンド(E)

 

【作り方のヒント】

ベースのカレーの肉を鶏肉にし、食材を食べやすく切るだけ。ヨーグルトを加えることで、バターチキンのようなまったりとした味わいになりつつ、ほどよい酸味があるので後味のキレはいい。卵でビタミンDも補強できる。

 

■アイデア2「サラダチーズカレー」

 

【トッピングのポイント】

ソーセージ(P)+クレソン(A・C)+プロセスチーズ(Ca)+くるみ(E)

 

【作り方のヒント】

ソーセージはゆでてもいいが、こんがり焼くと香ばしさが加わっていいアクセントになる。プロセスチーズは、コロコロに切ると食べやすい。クレソンにはビタミンEも含まれるので、抗酸化効果抜群。春菊やルッコラでも。

 

■アイデア3「アボカド豆カレー」

 

【トッピングのポイント】

ミックスビーンズ(P)+アボカド(C)+ミニトマト(A)+チーズ(Ca)+オリーブオイル(E)

 

【作り方のヒント】

植物性タンパク質である豆を加え、イタリアンカラーに仕上げたヘルシーカレー。アボカドは切ってもいいが、丸ごとのせてくずしながら食べても。チーズはお好みで。モッツアレラや、意外とブルーチーズもよく合う。

 

■アイデア4「フルーツカレー」

 

【トッピングのポイント】

ベーコン(P)+バナナ・りんご(C)+ブルーベリー(A)+ヨーグルト(Ca)+アーモンド(E)

 

【作り方のヒント】

「カレーにフルーツ?」と思うかもしれないが、隠し味にも使われるので相性はよく、じゃがいもをかぼちゃに代えればさらに合う。ベーコンは薄切りでもいいが、ブロックで存在感を出したいところ。塩みが味を締めてくれる。

 

■アイデア5「おでんカレー」

 

【トッピングのポイント】

おでんの練りもの(P)+青ねぎの小口切り(A・C)+じゃこ(Ca)+松の実(E)

 

【作り方のヒント】

和風だしとカレーが溶け合い、おそば屋さんのカレー味になる。おでんダネは多種多様なので、練りもの以外が入っているものがあれば、すべておでんで完結できることも。汁を多めに加えて、スープカレーにしても美味。

 

わが家のカレーが完全栄養食になるアイデアを、ぜひお試しあれ。

 

「女性自身」2020年9月8日 掲載

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