発酵に何カ月もかかるうえ、その間もカビを取り除いたりと手間のかかるみそづくり。炊飯器をつかえば、ひと晩でホッとおいしく、体にもよい自家製みそがつくれるんです――!
「“みそは医者いらず”と言われるほど健康効果が高いことや、コロナ禍で“おうち時間”が増えたことから、多くの方がつくってくださり反響をいただいています」
そう語るのは発酵マイスターで料理家の榎本美沙さん。
本来半年以上発酵させるみそが、ひと晩でつくれるという手軽さから注目されている、榎本さんが開発した“ひと晩発酵みそ”。なぜ、みそがひと晩でできるのだろうか?
「ふだんから昔ながらのみそをつくっていますが、もう少し気軽にみそ仕込みができないかと考えていました。炊飯器のふたを開けたまま保温すると、みそづくりに必要な酵素が働きやすい温度が保たれることに気づいたのです。
みその原料は栄養豊富な大豆。酵素が働くことで、でんぷんが糖に、タンパク質はアミノ酸に分解され、甘味やうま味を兼ね備えた、栄養価の高いみそができあがるのです」