「枝豆は非常に栄養価が高く、タンパク質、ビタミン類、カリウムなど、いろんな栄養素をバランスよく含んでいます。紫外線を浴びやすい夏は、日焼けやシミが気になる女性も多いと思いますが、シミ予防になるビタミンA・C・Eもすべて入っています。夏バテや二日酔い防止にもなるので、今の暑い季節にはぴったりな食べ物なんですよ」
そう語るのは、料理家で管理栄養士の小山浩子さん。夏といえば、ビールと枝豆!海外でもEDAMAMEとして大ブーム中だが、そもそも枝豆とは、大豆が完熟する前の緑色の状態のこと。つまり「大豆」と「緑黄色野菜」の2つの栄養素を併せ持つスーパーフードなのだ。
たとえば、大豆にはないビタミンC、ほかの野菜には少ないビタミンB1が枝豆には含まれている。また加熱すると壊れやすいビタミンCだが、枝豆に含まれているものは熱に強く、壊れにくい。調理しても美肌効果に変わりがないのはありがたいかぎり。
「夏バテに効果があるのは、ビタミンB1とB2のおかげ。こちらは糖質や脂質などを分解して、エネルギーに変える効果があるので、疲労回復効果があるんですよ」
枝豆をプチプチと食べながらビールをプハーッ!という幸せは、栄養的にも最高の組み合わせだという。
「枝豆のタンパク質に含まれるメチオニンという成分は、ビタミンB1やCと一緒にアルコールの分解を促し、肝機能の負担を軽くする働きをしてくれるので、悪酔いや二日酔いの予防になるんです」
そして枝豆は、食物繊維、葉酸、鉄分の含有率も高い。食物繊維は悪玉コレステロールを排出させる働きがあり、動脈硬化や生活習慣病の予防に。また、女性に多い便秘も食物繊維によって改善。鉄分も多いので貧血の予防にも効果的だ。
「ほかにも、枝豆のイソフラボンは骨粗しょう症や、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをするので、ほてり、のぼせといった更年期の症状を緩和させる働きもあるのです。さらに、葉酸には動脈硬化、そして認知症の予防効果もありますから、年齢を重ねた女性こそ、枝豆の常食をおすすめしたいですね」