■いびきによって認知症や脳卒中リスクが激増
非常に身近な病いであるSAS。しかし、単なるいびきと片付けられない怖さがある。
「SASになると、眠りが浅くなり、就寝中も脳を休めることができず、日中強い睡魔に襲われることがあります。車を運転している人は、要注意です。倦怠感に見舞われ、脳機能の低下から精神バランスを崩す人もいます。また睡眠不足によって、認知症の原因となるアミロイドβというタンパク質の排出が低下してしまうことも指摘されているのです」
さらに、血中酸素飽和度が低下することで、血管が大きなダメージを受けるという。
「血管の内側の壁が硬くなる動脈硬化を起こしやすくなります。熟睡できないために交感神経が優位に働き、過緊張状態が続くことで高血圧の要因にもなります」
SASの患者は、通常の人より不整脈になるリスクが約4倍、脳卒中が倍、高血圧が倍、糖尿病が倍も上がるといわれている。
「いびきだけでなく、死につながる病気を引き起こすSAS。甘く見てはいけません」
次のセルフチェックを行い、当てはまるようならば、ぜひ医療機関を受診してほしい。