「カレーの黄色い色のもとで、ウコンとしてもおなじみのターメリックは、体の酸化を防ぎ、アンチエイジングや生活習慣病の予防にもつながると注目されているスパイスです。そのターメリックを手軽にとれるのが“ゴールデンミルク”。スパイスの本場であるインドでも古くから体にいいと親しまれている飲み物なのです」
そう教えてくれたのは、スパイス料理研究家の印度カリー子さん。彼女は昨年まで東京大学大学院で、食品化学の観点から香辛料の研究をしてきたスパイスのエキスパート。
そんな印度カリー子さんが新たなスパイス活用法としてハマっているのが、ホットミルクにターメリックを混ぜたゴールデンミルクだ。最近では「ターメリックラテ」という名でも世間に浸透し始めている。
「日ごろから書籍やインターネットでスパイスについて調べているなかで、2年ほど前に見つけたのがゴールデンミルクです。インドでは『ハルディー・カ・ドゥード』と呼ばれ、日常的に飲まれている飲み物だそうです。作り方も簡単で、牛乳にターメリックと好みでハチミツなどの甘味を入れて、電子レンジで温めるだけ。温めすぎると噴きこぼれてしまうので、600Wで2分以内にしましょう。ターメリックは少しずつ加え、自分好みの量を見つけるのがオススメです」(印度カリー子さん)
ターメリックは油脂に溶けやすいスパイスのため、温めた牛乳に入れるとよく溶ける。癖の強いターメリック独特の香りも牛乳と合わせると、かなりマイルドになる。さらに、ホットミルク特有の香りも、ターメリックにより緩和される。結果的に意外なほどまろやかで飲みやすく、おいしい健康ドリンクになるのだ。
【ゴールデンミルクの作り方】
〈材料〉1杯分
ターメリック…小さじ1/8〜1/4
牛乳…200ミリリットル
ハチミツ…小さじ1
〈作り方〉
(1)電子レンジ使用可能なカップに材料をすべて入れ、混ぜる。
(2)電子レンジ600Wで1分30秒加熱する。
牛乳が苦手な人は豆乳やアーモンドミルク、オーツミルクで代用してもOK。味に飽きてきたら、アレンジとしてブラックペッパーやシナモンなど好みのスパイスをさらに加えてもいいだろう。
「私はゴールデンミルクにジンジャーパウダー(小さじ1/8〜1/4)やスライスしたしょうが(1切れ)を入れて飲むことも多いですね。体を温めたいときや風邪っぽいときに飲んでいます。自分でいろいろなスパイスと合わせてみて、好みのゴールデンミルクを探すのも楽しいですね。あと、ゴールデンミルクをコーンフレークなどのシリアルにかけてもおいしいですよ!」(印度カリー子さん)