更年期の女性はホルモンバランスが崩れ、血圧が高くなりがち。減塩に気を付けてはいるけれど、味気ない食事が続くとつらい……そんなあなたに新発想、塩を体の外に出してくれる食事を提案!
「“無症状だから”と、高血圧を放置するのはとても危険です。脳梗塞、脳出血、心不全、心筋梗塞など命にかかわる循環器疾患の発症リスクが高まり、助かっても重い障害が残ることも多いのです」
そう指摘するのは、自治医科大学の高血圧対策エキスパート・苅尾七臣先生だ。
現在、高血圧の人は約4300万人で女性は70歳以上の約7割が該当する。
「しかし、適切な治療を受け血圧をコントロールしているのは1200万人。残り3000万人以上は、高血圧を放置している状況です」(苅尾先生)
特に女性は、高血圧のリスクが急激に高くなるタイミングが。
「女性には、妊娠時、更年期、閉経と3回ほど高血圧になりやすい時期があります」
高血圧となる主な要因は寒さなどの季節的なものに加えて「肥満、不眠、ストレス」だ。
「中でも早い人は40代から始まる更年期は、女性ホルモン分泌の低下により肥満になりやすいです。ホットフラッシュで心拍数が上がり、血管が固くなり血圧も変動します。また家庭での介護などライフイベントでストレスがたまり、交感神経が優位になり不眠、緊張が出やすい時期なのです」
苅尾先生は、そんなタイミングこそ自己管理が大事だと話す。
「40代に入ったら、家で血圧を測定する習慣を持ってほしい。自宅で上の血圧が125以上なら、高血圧予備群で注意が必要です。対策として40代は更年期に備え、これまで以上に健康的な食事と運動を心がけましょう」