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最近歩くのが遅くなった、と思うことはないだろうか。そうであれば、この「3・5指体操」に挑戦してほしい。1カ月で姿勢よく、早歩きする自分に驚くだろう。

 

女性は、女性ホルモンが減少する更年期以降、筋力の低下や骨格の老化が著しく加速します。特に、握力の強さが寿命と関係していて、握力が低下するとさまざまな病気による死亡リスクが高まるという報告もあります」

 

こう話すのはアジアン・ハンドセラピー協会代表で鍼灸師の松岡佳余子さんだ。

 

「ペットボトルのフタが開けにくくなった」「以前は持てた荷物が持てなくなった」「物をよく落とす」などといったことが現れたら握力の低下が関係している。

 

「誰しも年齢とともに体力の低下を感じることがあるでしょうが、手指のストレッチをすることで、いくつになっても骨格を整え、筋力を上げることが可能になるのです」(松岡さん、以下同)

 

手には全身のツボが集まっており、手のひら側は内臓に、手の甲側は体の骨格に対応していると松岡さんは指摘する。

 

「ですから、手指をストレッチすることは、体の骨格と内臓の両方に働きかけることとなり、健康な体づくりが期待できるのです」

 

手指を伸ばすだけという点が驚きだが、実は松岡さん本人がこの恩恵をしっかりと感じているのだそう。

 

■歩く速度も姿勢も握力もすべて向上

 

「私は手指鍼をしているため、人前で手を見せることが多いのですが、70歳を過ぎたあたりから、手のシワが目立つようになり、手を見せるのが恥ずかしく感じるようになっていました。そこで手指のストレッチ“3・5指体操”を毎日実践していたのです」

 

両手の5本の指と手のひらをめいっぱい広げることで、手のハリを取り戻そうと始めた“3・5指体操”だったが、毎日続けているうちに、思わぬ副次的効果に気づいたのだそう。

 

「歩く速度が速くなったのです。それまでは娘や孫と一緒に出かけると、私はいつも後ろを歩いていたのですが、いつの間にかみんなの前を歩いて、みんなを待つようになっていたのです」

 

さらに以前より長い距離を歩いても、それほど疲れを感じなくなったことにも気づいたのだという。忙しい松岡さんがこの間に特に心がけて行っていたことは3・5指体操だけ。指の股をしっかりと開くように5本の指と手のひらをしっかり伸ばしていたら、いつの間にか、全身の骨格が整えられ、足に筋肉がついてきたというのだ。

 

「手の股の部分は股関節と対応していますから、手指を開いて伸ばすことで股関節まで開くようになったのだと思われます。また、中指は頭から首、背筋と対応していますから、中指をしっかりと天井に向けて伸ばすことで、背筋もしっかりと伸びて姿勢がよくなったのです」

 

姿勢がよくなると、見た目年齢も若返る。さらに、足の指も開くようになって、立つ姿勢が安定するようになったのだそう。もちろん、手に筋肉をつけたことで、握力も上がったという。

 

では、松岡さんが考案した“3・5指体操”を紹介しよう。

 

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