《足裏が痛い》「足底腱膜炎」は放置厳禁!かかとの骨が変形する場合も…対処法&予防法は?
画像を見る 一瞬だけど、我慢するにはつらいかかとのズキンとした痛み。看過すれば、最悪、歩くのが難しくなることも……(写真:Ushico/PIXTA)

 

■素足でフローリングを歩くのも、足のアーチが崩れる原因に

 

歩行はQOLに大きくかかわるため、痛みが起きる前にぜひ対策をしておきたいところ。

 

そこで、おすすめの体操を矢吹先生に教えてもらった。足底筋膜体操は、実際に矢吹先生のクリニックで指導されているものだ。痛みが起きる前の予防はもちろん、既に痛みが出ているときの改善策としても有効だ。

 

一つ目の「タオルギャザー」は、土踏まずのアーチバランスを改善する効果があり、足裏にかかる荷重の軽減が期待できる。

 

二つ目の「足底腱膜の曲げ伸ばし」は、足裏をしっかりと伸ばすことで血流が改善され、炎症を抑える効果が期待できる。地道に続けることで炎症が収まり、症状がよくなる実感を得られるだろう。

 

ソックスやインソールの活用も、痛みの予防・改善につながる。

 

「更年期世代は足のアーチが崩れやすいので、フローリングなどの硬い床の上は靴下やスリッパを履いて刺激を和らげたほうがいいですね。痛みがあるときは、外出時、インソールを使うのも有効です」

 

それでもかかとに痛みを感じたら、整形外科を受診しよう。炎症を抑えるステロイド注射、医師の診断に基づき患者に合ったインソールをオーダーメードでつくるインソール療法、衝撃を与えて痛みを緩和させる体外衝撃波治療、リハビリの4つが主な治療法だ。

 

「インソール療法は医師が必要と判断したとき、体外衝撃波治療は“難治性足底腱膜炎”という病名がついた場合に限りですが、どちらも保険適用で治療できます」

 

根本治療としていちばん効果があるのはリハビリ療法だという。

 

「リハビリでは足裏の負担を減らすための根本的な体の使い方を指導し、数カ月かけて治療します。時間は要しますが、ほとんどの例で改善がみられます。それほど、改善効果は大きいです」

 

足底腱膜炎は、更年期が終わったからといって自然に治るものではない。自分の足で一生歩くためにも、症状が出た場合は一刻も早く整形外科を受診しよう。

 

画像ページ >【チェックリストあり】こんな症状が出たら足底腱膜炎(筋膜炎)かも(他2枚)

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