日焼けがきっかけで「口唇ヘルペス」に!医師が勧める“紫外線対策”
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■メラニンが少ない唇は特に予防策が必要

 

日差しが強くなるこれからの季節は、シミ予防だけでなく、ウイルスを活性化させないためにもUVケアが重要だ。特に今年は、気象庁のデータによると5月から紫外線の観測値が「強い」ゾーンに入っている。これは、環境省でもできるだけ日差しを避けることを呼びかける数値。真夏じゃないから紫外線はそこまで強くないだろうという油断は大敵だ。

 

「多くの人は露出した肌には日焼け止めを塗るなど入念に紫外線対策をしていますが、盲点になっているのが唇です。実は唇は、紫外線の刺激から皮膚を守るメラニン色素が少ないため、日光のダメージを受けやすいのです」

 

A子さんの話に戻ろう。

 

「実は、口唇ヘルペスを発症する前に、友達と海でバーベキューをしました。とても日差しが強かったので紫外線対策として腕や顔には日焼け止めをしっかり塗っていましたが、唇が日に焼けて2?3日ヒリヒリ感があったんです」

 

強い紫外線による「唇やけど」によって口唇ヘルペスを誘発。A子さんは、それを放置したことで顔面神経麻痺になった可能性が高いようだ。

 

■UVリップクリームでウイルスの活性化を75%抑えられる

 

口唇ヘルペスには、どのような紫外線対策が有効なのか?

 

「いつもの日焼け対策に加えて、日焼け止め成分を含むリップクリームの使用が有効です。日光に敏感な人では、紫外線B波による日焼けを防ぐ効果が高いSPF30以上のUVリップクリームを使うことで、紫外線によるウイルスの活性化を75%抑えられるという報告も。別の研究報告では直射日光が強い日には帽子や日傘、サングラスなどを使って顔全体を守ることが活性リスクを軽減させるのに効果的とされています。

 

また、十分な睡眠をとったりストレスと上手に付き合ったりすることで、免疫を抑えるコルチゾールというホルモンの分泌が減少。悪さをするウイルスの活性化を防ぎます」(谷本先生)

 

唇を含めた隙のない日焼け対策で、ウイルスには静かに眠っていてもらおう。

 

画像ページ >【グラフあり】単純ヘルペスウイルス1型の血清有病率(他2枚)

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