宝くじ売り場でよく見かける「招き猫」。月並みで本当に御利益があるのかと思っている人も多いだろう。そこで、本誌はスーパー御利益「招き猫」を調査。すると、“億連発エピソード”を持つ奇跡の猫を発見することができた!
「大阪の総鎮寺・住吉大社に『初辰さん』と呼ばれる月参りがあるんです。月ごとに初めての辰の日に詣でて小さな一体の招福猫をいただく。これを丸4年欠かさず続け48体がそろうと満願成就。48体の代わりに1体の大きい招福猫に交換していただけます」
その招福猫を手に話すのは大阪府「南海難波駅構内1階売場」の販売担当・村田紀子さん。この売り場では販売員が25年前から毎月欠かさず「初辰参り」を続けてきた。
「奇跡は、4年間お参りしていただいた、大きな招福猫を事務所に飾ったあとでした。販売員数十人でグループ買いしたジャンボで1億円が当たったんです」(村田さん)
この福を独占しては申し訳ないと、売り場に棚を作って飾った。すると、この10年間でジャンボ高額当せん総額65億円の大阪有数の売り場となった。
つづいては、昨年末に7億円を出した和歌山県「新宮イオンCC」の巨大招き猫グーチャン。地名にちなんでグーチャンと名付けられ、熊野三山のひとつ、熊野速玉神社で当せん祈願の祝詞も受けた、西日本一大きな招き猫(約150cm)だ。
「せっかく体が大きいので、なにかイベントができないかと、昨年年末はおなかに二重丸の的を掛け、お客さん200人が『一緒に億も当たるように』とボールで的当てをやったんです。そしたら、ホントに7億円!」(西川三郎店長)
首都圏一大きいといえば埼玉県「大宮西口DOMチャンスセンター」のタマちゃんだ。ここからも昨年年末7億円が出ている。タマちゃんは、地元・春日部張り子の人形店が製作したもの。
「’08年に設置したとき、タマちゃんの体は白でした。ところがなかなか億がこないので、翌年に全身を金色に。そうしたら、’10年にサマー2等1本、年末1等1本、2等2本の計6億円が出たんですよ。そして、昨年7月に新しく金を塗り直したところ、年末1等7億円です」(佐藤孝典店長)
宝くじ研究家の山口旦訓さんは、東京都「浅草橋チケットショップ92」に注目。
「日本で唯一の社にまつられた1メートルほどの招き猫がいます。この社ができたのが’03年。くしくもその直後からロト6で4本の1等が出ています。次はジャンボできますよ」
全国にあまたある招き猫のなかで、どうしてこのようなスペシャルな招き猫が存在するのか?山口さんは次のように解説する。
「億を呼んだ招き猫は、巨大なものなど、個性があってたくさんのお客さんに愛されている。そこに幸運の女神も宿るのでしょう」