■ほったらかし投資のルール
【3原則】
〈長期〉:目先の市場の動きに一喜一憂しない。長い目でプラスになればいいと考える。
〈分散〉:投資先を分けるほど、暴落のリスクが減る。全世界の株式市場と連動している「eMAXIS Slim全世界株式」がおすすめ。
〈低コスト〉:手数料の低い商品や証券会社を使う。証券会社はネット証券会社がおすすめ。
【投資額の決め方】
〈eMAXIS Slim全世界株式に投資〉:「リスク資産」。最大3分の1が失われても許容できる金額。iDeCo、NISAを活用して投資する。
〈個人向け国債 or 預貯金〉:「無リスク資産」。預貯金は1行1,000万円以下で。
〈預貯金〉:「生活資金」。月の生活費3~6カ月分。
最後に山崎さんからアドバイス。
「高齢化で、今の50代~60代には、親が健在という人も多い。自分の資産だけではなく、親の資産を守ることも忘れないでください。親が認知症になって口座が凍結されたり、変な保険や投資信託を買わされてしまう例も多い。そうした場合に備えて、『財産管理等委任契約』や、あらかじめ家族を後見人に指名する『任意後見契約』を活用して、親のお金を管理できるようにしておくといいですね。面倒くさいと思いますが、相続によって、あなたの資産になる可能性があるのですから」
豊かな老後を送るために、今から備えよう!
【PROFILE】
山崎元
株式会社マイベンチマーク代表。コンサルタントとしても活躍。『ほったらかし投資術』(朝日新聞出版、水瀬ケンイチとの共著)など著書多数
井戸美枝
厚生労働省の社会保障審議会の委員や国民年金基金連合会の理事(非常勤)なども務める。近著に『「届け出」だけで、もらえるお金・戻ってくるお金』(宝島社)など