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「センターでの仕事は、私にとっては生きがいです」「いろんな方と会話をするため、ある種の認知症予防にもなっています」「小遣い程度の収入ですが、社会貢献もできるのがいいんです」……。

 

物価高が続くなか、60歳の定年を超えても働く人は非常に多い。まだまだ働ける世代の選択肢としてひそかに人気なのが“シルバー人材センター”だ。

 

シルバー人材センターは、原則60歳以上の「健康で働く意欲のある高齢者」が、地域社会に貢献しながら生きがいを見つけ、収入を得るために活動することを目的とした公益法人だ。およそ市区町村ごとにセンターは設けられていて、簡単な仕事を企業や家庭、公共団体から引き受けて、在籍する会員に提供している。

 

実際にシルバー人材センターを通じて働いている高橋芳江さん(76)に話を聞いた。

 

「私が都内のセンターに登録したのは3年前。その前はコインランドリーの会社に勤め、健康な限り続けようと思っていましたが、会社が廃業することに。そんなわけで急に暇な時間が増えてしまって。相談した友人から、『それならシルバー人材センターなんていいんじゃない?』と紹介されたのがきっかけです」(高橋さん、以下同)

 

髙橋さんが紹介されたのは、マンション管理補助の仕事だ。

 

「家事代行など、個人のお宅に入っての仕事は不安があったので、それ以外が希望でした。条件に合ったので、仕事を受けることに。マンションのオーナーさんと契約していて、日によって、庭の草取りや、ゴミ清掃などをします。月2回、各2時間程度と働く時間は少ないのですが、満足しています」

 

一方で、このような意見もある。「地方だからか、仕事があまりなくて思うような収入が得られない」「年金だけでは不安なので登録したが、収入は低め。もう少し増やしたいのだけれど」……。実態はどうなのだろうか?

 

そこで、要件の年齢に達しているアラカンの記者がシルバー人材センターの窓口に潜入し、いろいろとその内容を聞いてみることにした。

 

訪れたのは、記者の居住区の新宿区シルバー人材センター(東京都)だ。センターの仕組みから、仕事の種類、配分金を含む仕事の条件をていねいに説明してくれる。

 

まず知ったのは、登録の手順があるということ。いきなり仕事ができるわけではなく、まずは説明会や面談を経て、センターへの登録が必要だ。

 

登録が済むと、いよいよ仕事選び。高橋さんのようなマンションの管理補助のほか、家事援助、公園管理、あて名書きなどの内職系、福祉サービス、庭木の剪せん定ていなど多種多様な仕事がある。仕事の種類が非常に多いので、希望はしっかり伝えたほうが、担当者からの紹介がスムーズに進むという。自分には主な仕事があるので、あくまで単発か、副業的かつゆるめの仕事を選びたいと申し出た。

 

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