「コロナ禍がもたらした長期間にわたる閉塞感が、多くの人にとって精神的なストレスをもたらしているようです。これが腰痛や肩こりに出るだけでなく、さまざまな体調不良にもつながっているようです。特に、血流が悪くなって全身が冷えている印象があります」
そう話すのは自治医科大学附属病院麻酔科の鍼灸師、中野朋儀さん。
「特に多いのが腰や肩を中心とする全身のこり、ストレスによる睡眠不足や、胃腸の不調、夜間頻尿などです。その人たちのお話を聞いていると、不調に対してどうしていいのかわからないという不安感が強いことがうかがえます」(中野さん・以下同)
まずは体の痛みをとって、不安な気持ちを上向きにするためにも、ぜひ行ってほしいのが「体を温める」こと。特に中野さんは仙骨部分を集中的に温める、「仙骨あたため」をおすすめしている。
「仙骨はお尻の上のほうにある逆三角形の形をした骨で、この部分を直接温めることで、腰痛が改善されます」