「お金が貯まらない人には、共通したクセがあります。お願いしていた期限までに返事が届かなかったり、似たような言い訳をしたりする人は、貯蓄額を見るとやっぱり貯まっていないんです」
そう話すのは、ファイナンシャルプランナーの塚越菜々子さん。
これまで1300人以上の家計相談を受けるなかで、お金が貯まらない人の特徴や行動が見えてきたという。
「ちょっとした習慣や心構えを変えるだけでムダ遣いが減るのに、と感じることがあります」(塚越さん・以下同)
お金が貯まらない人には、さまざまな悪癖が。
「家計相談をしていると、都合よく数字を丸めて、端数を四捨五入する人がいるのですが、自分で認識している金額と現実の金額の差が大きく開いて、『使った覚えがないのに、お金が貯まらない』と嘆きがち。なぜだか車をよくぶつける人も、貯蓄額が低い傾向にあります。先を見通す力が甘いため、車を乱暴に運転してぶつけたら、ムダな出費がかさんでしまうという危機感が薄いんです」
行き当たりばったりで行動するタイプも、お金が貯まりにくいという。
「外出先で予定外の買い物が多い人。急に雨が降ってきて傘を買う、思ったよりも寒くてカイロを買う、自動販売機で飲み物を買う。これらはすべて、事前に準備しておけば、必要なかったお金のはず」
自分にも似たようなクセがないか、考えてみよう。当てはまるようなら、お金を貯められない原因になっているかも。
「SNSが発達したことで、他人の生活を垣間見ることが増えました。それによって、“隣の芝生は青い”ことが起きてしまい、自分が必要と思って買うのではなく、他人が持っているから手に入れたいと、他人軸で考える人が増えています」
とくに、スマホで最新情報をチェックしている人は要注意。SNSやネットニュースでは、見たい情報を選択的に見てしまうため、自分の中の基準よりも、他人の基準を優先しがちになる。
「みんなが流行のバッグを持っているように感じてしまい、自分も持たないと恥ずかしいと思い込んだり、ダイエット中にもかかわらず、限定販売のスイーツを買いに行ったり。でも、必要かどうかを軸に自分の基準で考えれば、貯められるお金だったはずなんです」