■オレンジに使われる防カビ剤は発がん性の可能性が
ほかにも、健康リスクのある主な食品添加物を教えてもらった。
保存料【安息香酸Na】
含まれる主な食品:栄養ドリンク、清涼飲料水
危険性:発がん性
清涼飲料や栄養ドリンクによく使われる。これを含む餌をラットに食べさせた実験では、尿失禁や痙けい攣れんなどを起こし死亡した例が。発がん性も指摘されている。
酸化防止剤【亜硫酸塩】
含まれる主な食品:ワイン
危険性:胃腸の粘膜を刺激
人によっては頭痛を起こすことがある。ウサギを使った実験では、胃に出血が見られ、胃腸の粘膜を刺激する可能性があると指摘されている。
酸化防止剤【BHA】
含まれる主な食品:にぼし
危険性:発がん性
動物実験では、胃にがんを発生させることが確認された。当時の厚生省は使用を禁止しようとしたが、欧米の国々からクレームが入り、今でも使用可能なまま。
漂白剤【次亜硫酸Na】
含まれる主な食品:ドライフルーツ、冷凍エビ
危険性:胃腸の粘膜を刺激
ビタミンB1の欠乏や下痢を引き起こす可能性があると指摘されている。胃や腸の粘膜に影響を与えることもあると言われている。
防カビ剤【TBZ】
含まれる主な食品:オレンジ、レモン、バナナ
危険性:催奇形性
以前は日本で農薬として使われていた。毒性が強く、動物実験では催奇形性のあることが認められた。TBZは果皮だけでなく浸透によって、果肉からも見つかっている。
防カビ剤【OPP、OPP-Na】
含まれる主な食品:オレンジ、グレープフルーツ、レモン
危険性:発がん性
カビの発生を防ぐために使われている。以前は日本で農薬として使用されていた。これを含む餌をラットに与えた実験では、83%と高い割合で膀胱がんが発生した。
■まずは発がん性のある添加物を避けることから
添加物と食の安全に関して渡辺さんは、次のアドバイスをくれた。
「発がん性が報告された、サッカリンNaや、亜硝酸Naなどの添加物表記がある食品を、まず避けること。それと、『免疫力低下』が心配されるスクラロースやアセスルファムKなどが含まれる食品も、なるべく買わないほうが安心でしょう」
健康リスクが懸念される“食品添加物”。
今日からスーパーでの目の付けどころを変えて、食卓の安全を守っていこう。