素直な気持ちで運命に身も心もゆだねると見えて来るものがある。1日のなかで気持ちがふっと抜けたときにやってみよう。初公開する自分の運命の行方を見極める方法。
「米卦は、一般の人が自分自身で占うには少し複雑で難しいです」
〝林林姐姐1号〟こと林君翎さんに「日本の読者が自分でできる簡単な米占いを教えてください」とリクエストすると、こんな答えが。さらに君翎さんは「使うお米を浄化する必要もある」ことも、簡単に伝授できない理由なんだと言う。
中国古来のさまざまな占いに精通している〝林林姐姐1号〟が「その代わりに」と教えてくれたのが、道具がなくても自分の手のひらだけで占えるこの「自助算命=自分おみくじ」だ。
「左右どちらでもいいんですが、図のような手のひらの6つの位置を使います。台湾の占い師は、さまざまな占いのなかで、この計算方法を使っています。とてもベーシックな方法と思っていただいて、間違いないと思います」
この方法で占っていいのは、1日1回だけ。たとえば、こんなときに使ってほしい、と君翎さんは言う。
「人は常日ごろ、ふっと〝あれ、どうしようかな?〟と思うことってありますよね。そんなふうに思いたったときに、この方法で占ってみてください。たとえば〝明日の仕事、大丈夫かな、うまくいくかな?〟とか〝この服、買ったほうがいいかな、買わないほうがいいかな?〟とか。夫婦喧嘩してしまったご主人に、〝いま電話して謝ったほうがいいかな?〟とかね。そんなふうに、ちょっと躊躇したり、悩んだときに、この方法で占ってみてください。これを覚えれば、道具はなにもなくても占えますよ」
その占い方はしごく簡単。思い立ったそのときの、月、日、そして時刻を、自分の手のひらを使って数えていくだけだ。
「まず月の数だけ、下ページの図の1番の場所からスタートして双六のように数えます。たとえば12月だったら、ずっと数えていって1周回って6番まで進みますね。次いで日にち。たとえば今日が12月4日だとすると……先ほどストップした6番をスタート位置にして4つ進めて、3番まで進みます。続いて時間を数えますが、ここでちょっと注意が必要。私たち台湾の占いでは、1日は12個に分かれます。それは昔の日本も一緒なはず。真夜中、午前1時から3時までが『1』、3時から5時が『2』、5時から7時が『3』……という具合に数えます。たとえば現在の時刻が午前10時 30分だとすると…… 『5』です。先ほどストップした3番をスタートして5つ進むと……1番まで来ますね。1番=大安です。いま何か迷っていることがあっても、すべてうまくいくサインですよ。わかりますか?」
たとえば、今日が1月12日、時刻は午後6時だとすると……最終的には2番で止まる。2番=流連「同じことが繰り返されるだけで、ちっとも前に進めない暗示ということになるのだ。
「本当のことを言ったら、旧暦を使うのがベストなんですが、西暦でも問題ありません。なにかに迷ったとき、ぜひ使ってみてください」
また「自助」という点で、君翎さんからはこんなアドバイスも。
「お守りなど、大切なものを簡単に浄化したいときの方法をお教えします。私たち台湾の占い師もよく使う方法なんです。お寺や廟に行くと、香炉があります。日本にも大きなお寺に行くと、香を焚いていますよね。その煙にお守りなどをかざします。そして、煙のなかで時計回りに3回まわしてください。それで、たいがいの不浄なものは取り除かれるでしょう」
この自助算命でももちろんそうだが、占いは、よい結果ばかりが出るとは限らない。そんなとき、どうすればいいのだろうか? 君翎さんは「基本的には、すべてを前向きに捉えてほしい」と話す。
「どんな苦しいときでも、人生を前向きに捉える。占いというのは、そのきっかけ作り以外の何ものでもありません。だから、悪い結果が出ても、そこにとらわれすぎないでください。常に前向きでいること、ポジティブに考えることが、運気を好転させるのです。ただ、人生や運勢には『縁』というものがあります。いくら前向きに頑張ってみたところで、縁がないものごとや人物を相手に、全力で向かっていっても、結果はついてきませんし、無駄な努力で終わってしまいます。占いというのは、その縁の有無を、時が来ているか、機が熟しているかを知る手がかりと考えてください」
今回の自助算命で、芳しくない結果が出た時も、それは同ようだ。
「空亡や流連など、思わしくない答えが出たなら、それはまだ、あなたとあなたの望みに、縁がないことを現しています。別な日に、改めてもう一度占ってみてください。そうすれば、ちがう結果が導き出されるはずです」
『林林姐姐』特性 縁結びブレスレットも!
信仰心の篤い台湾で、神様の力を物質に込めることを「加持」と言う。各地の宮では、近隣の人々のために、さまざまな物に加持したお守
りを作っている。林林姐姐も相談者それぞれの守護石と、想いを寄せる相手の守護石を、四柱をもとに選び、さらにそこに2人
が通う宮『威霊財神桃花宮』の、縁結びの神様として名高い『月下老人』『桃花仙子』の力を加持するという超パワフルなオーダーメイド
の縁結びブレスレット(写真)を制作、販売している
(価格は3600元。電話やメールでオーダーも可)
『林林姐姐』(リンリンチェチェ)
林君翎(りん・きつり)●1964年4月11日、台北生まれ。高日本留学、百貨店勤務を経て、34才から占い師に。現在、米卦問事のほか、四柱推
命、手相など、さまざまな占いに精通
林秉華(りん・びんふぁ)●1967年11月6日、台北生まれ。代々、霊媒体質を持つ「通霊
師」の家系に生まれ育つ。15年ほど前から、他人の前世が見えるように。現在、中学生の息子も〝見える〟という。
林林姐姐の店 東松命理(ドンソンミンリー)
〈住〉台北市民權東路二段120號1F
〈電〉0922-618-793
〈営〉9時〜20時
〈休〉日曜
〈料金〉米卦問事は1件600元、2件1000元。前世今生占いは6000元から。
そのほか四柱推命(2000元)、人相手相占い(1000元)も。
要予約。予約は電話、またはメール(toso.taipei@msa.hinet.net)で