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「いまやペットは子どもの数を上回るほど多くなっています。15歳未満の人口が約1,571万人(’17年4月・総務省)に対して、犬猫合わせた飼育数は1,973万匹(’17年1月・ペットフード協会)です。そんななか、『ペット保険』の加入者が増えています。契約件数は’12年末の約73万件から’16年末には約125万件と、4年間で1.7倍に増加しました(’17年5月・富士経済)」

 

こう語るのは、経済ジャーナリストの荻原博子さん。空前のペットブームといわれる昨今。安心してペットを飼いたい人のための保険が増えている。動物病院などで支払った医療費の50%、もしくは70%を補償するものが一般的だが、補償内容はさまざま。そんな、ペット保険を荻原さんが解説してくれた。

 

「代表例として、アニコム損保の『ふぁみりぃ50%プラン』を見ていきましょう。補償は医療費の50%が原則です。ただし、通院・入院は1日最高1万円を、それぞれ年20回まで、手術は1回最高10万円を年2回までと、上限が設定されています。たとえば、通院1回で2万2,000円かかったとします。本来の補償額は、50%に当たる1万1,000円ですが、通院は1日1万円が上限なので、保険金は1万円になります」

 

保険料は、ペットの年齢と、犬の場合は犬種によっても変わる。1歳の保険料を比較すると、チワワなどの小型犬が月2,340円。ブルドッグなどは高めで月3,630円。猫は一律、月2,380円と、犬より安くなっている。

 

「もっと保険料負担の軽いものなら、アイペット損保の『うちの子Light』があります。高額になりがちな手術に特化し、手術か、手術を含む入院費用の90%が補償されます。上限は手術1回につき50万円で、年2回まで。通院などを補償しない分、保険料は安くなります」

 

保険料は、チワワで月990円、ブルドッグで月1,430円、猫なら月840円(すべて1歳)。さらに、インターネットで加入手続きをすると、10%のWEB割が適用される。

 

「ペットにかかる医療費は、年平均で犬が5万7,000円、猫が3万5,000円という調査結果もあります(’17年3月・アニコム損保)。これらの負担を軽減するためのペット保険ですが、『保険料の安さで選んだら、後になって補償対象外の病気が多いことに気付いた』という方も多いようです。加入の際は注意してください」

 

最近のペット保険は、メッセージアプリのLINEを使って保険金が請求できるものなど、使い勝手のよさをアピールするものも増えている。また、保険会社が発行する「どうぶつ健康保険証」を提示すると、保険の補償額を差し引いた自己負担分の支払いのみですむ保険もある(提携病院での受診に限る)。

 

「さらにユニークな保険も登場しています。たとえば『ペット探偵によるねこ捜索サービス保険』。これは、専用アプリを使って猫の居場所を追跡できる『ねこもに発信機』の購入者に付帯される保険です。『ねこもに』を使っても居場所が発見できない場合は、ペット探偵を依頼。その捜索費用を補償してくれます(購入から1年間限定)」

 

続々登場しているペット保険。ニーズに合わせて賢い選択を!

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