■この漢字が入っていたら土砂災害に要注意!
【黒】読み方:クロ/地名:黒川、黒石
「クロ」は古語で「削られた」「抉られた」という意味がある。崖地や急傾斜地に当たる場合は豪雨の際に崩壊の可能性が。河川沿いでは過去の氾濫を表すこともある。’17年7月の九州北部豪雨では、福岡県朝倉市黒川で浸水、土砂災害の被害が。
【青】読み方:アオ(オウ)/地名:青木、扇沢
「アオ」は扇状地を意味する場合がある。扇状地は過去に起きた土石流などで形成された土地。青木は「アオキ」「オウギ」と読まれ、神戸市東灘区青木は扇状地に位置。’10年7月には長野県小県郡青木村で土砂災害が発生。
【梅】読み方:ウメ(ウマ・ウモ)/地名:梅田、梅が丘
「ウメ」は「埋め」に由来することがあり、山間部や山際では急傾斜や崖がないか確認を。該当する場合は過去の崩壊を示唆。地盤が弱い埋め立て地に付けられることもある。たとえば、大阪の梅田は淀川河口の湿地帯を埋め立てた土地。
【栗】読み方:クリ/地名:栗橋、栗田
「クリ」は「刳り」に由来。“抉る”という意味。河川の氾濫や土砂災害が起こりやすい場所に多い。’47年のカスリーン台風では、埼玉県久喜市の栗橋地域で浸水。1707 年の宝永地震では香川県高松市の八栗山で大規模な斜面崩壊が発生した。
【萩】読み方:ハギ(ホキ)/地名:萩、萩間
「ハギ」は「剥ぎ取る」に由来。表面が剥ぎ取られ、斜面の崩落、土地の浸食を受けやすい場所の地名に使われていることが多い。崖を意味する「ホキ」がなまって「ハギ」になったとも。たとえば東京都足立区の保木間は斜面に位置する。