江崎グリコが、20歳以上の男女4,700人に「生活スタイルと便秘」というアンケート調査した結果、「便秘だ」と答えた女性の全国平均が40.3%。それに対して、24%ともっとも低かったのが茨城県の女性だった。茨城県の名物といえば納豆。消費量も全国トップクラスの納豆が、茨城県の女性のお通じをよくしているのだろうか?
「たしかに納豆は腸内で善玉菌を増やしてくれる優れた食材ですが、それだけで便秘が解消することはありません。実は、茨城県は『干し芋』、『れんこん』、『栗』の生産が日本一なのです。これら善玉菌のエサとなる食物繊維が豊富な食材と納豆のマッチングが“日本一お通じがいい県”にしていると、私は考えています」
こう話すのは、順天堂大学医学部教授で便秘外来担当の小林弘幸先生。腸内環境が整えば、血液の質がよくなり、それが肌や髪の若返りにもつながるそう。
「最近、コンビニやスーパーで『プレバイオティクス』という言葉が入った食材を見かけます。これは平たく言うと、腸内環境をよくする乳酸菌やビフィズス菌、納豆菌などの働きを助ける食品です。とくに納豆を強力にサポートする『プレバイオティクス』の代表が玉ねぎです。食物繊維が豊富な玉ねぎには、納豆菌が大好物の『オリゴ糖』の含有量が多いのです。さらに脳や血管年齢の若返りに効果のあるポリフェノールの一種である『ケルセチン』という色素も多く含まれています。これらの相乗効果をもたらすのが、『腸活』に優れて、アンチエイジングの効果も高い『玉ねぎ納豆』です」
そこで、小林先生がダイエットや便通を促すだけでなく、肌、髪なども若返る最強のアンチエイジング食「玉ねぎ納豆」の作り方を紹介。
(1)玉ねぎをみじん切り(お好みの量)にして、電子レンジ(500ワット)で1〜2分加熱する。
(2)あら熱を取った玉ねぎを、納豆にかける。
(3)適量のポン酢をかけ、よく混ぜ合わせて、できあがり。
「玉ねぎを加熱することで『オリゴ糖』が増えますが、面倒ならば生のままでも大丈夫です。また善玉菌を増やす『グルコン酸』が多く含まれているポン酢の代わりに、腸内環境をよくする『オレイン酸』が主成分のオリーブオイルをかけてもいいでしょう。納豆に含まれる『ナットウキナーゼ』という成分は、血液をサラサラにして、脳の老化防止にも役立ちます」