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「ある日突然発症するイメージがある心筋梗塞ですが、この疾患は、毎日の生活習慣と関係しています」

 

そう話すのは、医学博士で(一社)日本ダイエットスペシャリスト協会理事長の永田孝行先生。心筋梗塞は、心臓への血流が不足した結果、心臓の細胞が壊死してしまった状態で、食生活の乱れや喫煙・飲酒習慣の積み重ねによる動脈硬化の進行で発症する例が多い。

 

特に寒くなるこの時期は、室内と外気との急激な温度の変化に血管の収縮と弛緩が対応しきれなくなってしまうリスクがあるので注意が必要だ。

 

そこで白澤先生が、心筋梗塞になりにくい生活習慣を2択クイズで出題。健康寿命を目指すための知識を取り入れて、2020年をもっとイキイキ過ごそう!

 

【Q1】心筋梗塞の注意すべき前兆は?

就寝前に体の痛みやだるさを感じる or ひと息つくとき、肩などに違和感がある

 

正解は、ひと息つくとき、肩などに違和感がある。「心筋梗塞で前兆があるのは、全体の3分の2とされています。日中に肩や胸、あご、のどなどに違和感があるときは、心筋に関わる血流の悪化が影響している可能性も。ちなみに、前兆があるほうが体の防御作用が働き、発症後の重症化を避けられます」(永田先生・以下同)

 

【Q2】血管を強化するために効果的なのは?

こまめに早歩き or ゆっくり時間をかけて歩く

 

正解は、こまめに早歩き。「長距離をゆっくり歩くより、短時間でもさっさと早歩きをしたほうが姿勢もよくなりますし、下腿に力が入りやすくなります。さらに、ふくらはぎの筋肉が鍛えられ、ポンプ作用が促され、血行も促進されるといったメリットもあります」

 

【Q3】冬場の外出前。血管にやさしいのは?

外出10分前に暖房を切って出かける or 外出時まで暖房は強のままで出かける

 

正解は、外出10分前に暖房を切って出かける。「室内と外気との温度差を少なくする策です。暖房が効いている室内から外出する際、コートを着てすぐに外出すると外気との温度差によって急激に冷えてしまいます。室内でコートを着た状態で、体が保温されてから外出するのが正解です」

 

【Q4】血管のために好ましい室内外の温度差は?

5度 or 10度

 

正解は、5度。「血圧の急上昇を防ぐためにも、外出前には室温を外気温に近づけて急激な温度変化を防ぎます。気温差が5度以内なら自律神経の調節に支障はありませんが、それ以上に差が開くと、体が適応しにくくなり、心筋梗塞、大動脈解離などのリスクが上昇します」

 

【Q5】入浴時、血管に負担をかけないのは?

軽く体を動かして温めてから入る or あらかじめ浴室の温度を上げてから入る

 

正解は、あらかじめ浴室の温度を上げてから入る。「入浴時の温度差によるヒートショックで血圧の急変動が起こり、失神、心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こす事例が多々あります。脱衣場の温度にも気をつけたいですが、浴室の温度も思いのほか低くなりがちですので、浴室の温度も上げてから入浴してください」

 

心筋梗塞の予防で最も大切なのは身体活動だそう。

 

「運動とは言えないレベルでも日々意識的に体を動かすことで血流を促進し、丈夫な血管をつくるよう心がけましょう」

 

胸やあごなど、心臓以外の部位に起こる痛みは心筋梗塞の前兆であることも。

 

「日々体調を観察し、小さな違和感を見逃さないことも重要です」

 

「女性自身」2020年1月1日・7日・14日号 掲載

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